陳情第7号 保谷駅北口のロータリー整備計画についての陳情(平成15年2月24日 受理) 提 出 者 西東京市下保谷                  「保谷樹の会」 代 表  久 世 アキ子  『・・・・ヨーロッパの街路樹はのびやかに育ち、歩道に濃い緑の陰を落としてい ました。木の高さは建物の4階くらいまでありました。剪定をしていないからです。 建物にも緑の陰が落ち、直射日光を防いでいました。  それに比べて日本の都市の街路樹は何と貧弱なことでしょう。東京の表参道や仙台 の定禅寺通りのような、例外はあるとしても、大部分の街路樹は剪定をされて盆栽風 にまとめられています。樹木の間隔も広く、歩道を木陰で覆う役割は全く果たしてい ません。ひどい場合には、9月になるともう枝や葉がばっさりと切り落とされてしま うのです。緑陰を利用して道路表面の温度を下げるという配慮は全くないのです。ヒ ートアイランドを防ぐ機能は無視されています。  ・・・中略・・・  ヨーロッパを見習い、剪定をやめて木を大きく育てましょう。歩道を緑陰で覆う美 しい並木道を都市の中にたくさんつくろうではありませんか。それにしても役人は何 を考えているのでしょうか、不思議です。』  上記の文章は、今年の1月に「小泉内閣メルマガ」に掲載された都市再生戦略チー ム座長の伊藤滋早大教授の提言です。この内容に、読者から大きな反響が寄せられた ことから、メルマガ編集長でもある安倍音三官房副長官が、副大臣会議や国土交通省 に検討を指示するきっかけになりました。  人々の意識は、開発・成長指向から地球環境の再生・保全へ大きく変わろうとして います。一力で、西東京市保谷地区の住宅開発は年々進み、緑はますます失われつつ あります。保谷駅前の整備は、そんな時代の背景の中で行われています。  つきましては、現在整備中の保谷駅北口において、ロータリー周辺にカツラの木3 本以外にもできるだけ多くの植樹・植栽を施すとともに、ロータリー中心にもできる だけ多くの植樹・植栽を施すことを重ねて要請いたします。これによって、保谷駅利 用者の、ひいては西東京市民の心に潤いと安らぎをもたらし、ヒートアイランドを防 ぐ機能を整備していただきたいと思います。そして、後世の人々にも恥ずかしくない 駅前広場として、時代を先取りした整備が行われることを強く祈念しています。