陳情第50号 戦闘状態の続くイラクヘの自衛隊派遣を見合わせることを求める意見       書に関する陳情(平成15年9月8日受理) 提 出 者 西東京市芝久保町        樋 ロ 大 二 陳情事項  戦闘状態の続くイラクヘの自衛隊派遣を見合わせることを西東京市として強く要 望するため、日本政府に対する意見書を採択してください。 陳情理由  日本政府は「イラク復興支援特別措置法」に基づき、自衛隊をイラクに派遣し、 人道支援活動だけでなく、“安全確保活動“という、事実上の米軍の支援活動を行お うとしています。  国連決議に基づかない米英軍による武力行使によって数千人の民間人犠牲者を出 したとされるイラクでは、今なお占領統治が行われ、連日のようにイラク市民に対 する家宅捜査や尋問が行われ、米兵によって罪もない市民が射殺される事件さえ後 を絶ちません。バグダッド北東部のサドルシティ(旧サダムシティ)では、シーア 派住民に対する米軍の発砲を機に米軍に対する怒りが高まり、シーア派住民から「米 軍は24時間以内に撤退せよ」との声明が出され、米軍はサドルシティからの撤退を 余儀なくされています。また、南部バスラでは燃料費高騰、たぴ重なる停電に怒っ た住民の占領軍に対する抗議行動が頻発し、その中で米英軍だけでなくデンマーク 兵士にも死亡者が出ました。  バグダッドの国連事務所に対する爆破テロは、占領状態がもはや泥沼状態になろ うとしていることを示しています。イラク占領米軍司令官の言う「我々はまだ戦争 状態にあり」「イラクを戦闘地域と非戦闘地域に分けることはできない」という事態 が、日を迫うごとにますます進行しています。  小泉首相は国会で「どこが戦闘地域かなんてわかるわけない」と答弁しています が、現在のイラクは文字どおり、国土すべてがいつでも戦闘地域となり得る状況に 置かれています。8月29日にはシーア派寺院への爆弾テロ事件も発生するなど、イ ラクの治安状態はさらに悪化しており、米軍への協力・支援が即ち敵対行為として 攻撃対象とされる状態の中で自衛隊員をイラクに送れば直ちに襲撃の標的になるこ とは間違いありません。  西東京市議会においては、戦闘状態の続くイラクに米軍支援のために自衛隊を派 遣することについて、慎重なる検討の上これを見合わせることを政府に求めること を強くお願い申し上げます。