┌────────────────────────────────┐ │これは森てるおのホームページ用に参考用として掲載したものであり、│ │誤字、脱字等がある場合があります。正確なものを必要とする場合は、│ │西東京市ホームページ、または西東京市役所でご確認ください。   │ └――――――――――――――――――――――――――――――――┘ 議員提出議案第12号    安心して出産ができる環境の整備を求める意見書  上記の議案を会議規則第14条第1項の規定により提出する。   平成19年9月21日                  提出者 西東京市議会議員 納 田 さおり                  賛成者 西東京市議会議員 桐 山 ひとみ                      西東京市議会議員 保 谷 七緒美                      西東京市議会議員 岩 越 笙 子                      西東京市議会議員 保 谷 清 子                      西東京市議会議員 鈴 木 久 幸    安心して出産ができる環境の整備を求める意見書  昨今、緊急事態に陥った妊婦が救急搬送中、複数の病院から受け入れを拒否され、 死産を招くという痛ましい事故が多発しています。  この受け入れ拒否の理由の多くは、全国的に産科医が不足しており、それに伴って 病院の産科撤退が深刻化し、分娩可能な施設が激減したことによる影響です。命の誕 生を担う現場が危機的状況にさらされているのです。  そこで、激減する産科医にかわり活躍が期待されるのが、開業助産所を経営する助 産師の存在です。出産の約8割とも言われる正常分娩の一翼を開業助産所で担い、規 模の大きな病院では主にハイリスク患者に対応するシステムが確立すれば、出産の受 け入れ先は拡大し、住みなれた地域で安心して子どもを産める環境が整備されること になります。  しかし、2006年6月に成立した改正医療法第19条では、ただでさえ助産師個人では確 保することが難しい嘱託医師や病院(または診療所)を定める規定が強化されたため、 期待される助産所は、新たな開業はもとより、存続さえ困難な状況になることも予測 されます。  もちろん、出産年齢の高年齢化に伴い増大する、ハイリスク出産に適切に対応する ため、改正医療法第19条は非常に大切な規定です。しかし、この規定が助産師の働き を妨げるものであってはならないのです。日本の母子保健の歴史上重要な役割を果た した助産師は、今後も妊産婦に寄り添った出産のみならず、その後の重要な子育て支 援をも担う力を持っているのです。全国の助産所が閉鎖の危機に陥ることなく、出産 現場の大きな一翼を担うことによって、女性が安心して子どもを産める環境の充実を 図れます。  これらのことをかんがみ、以下について要望いたします。                    記 1 国は、一刻も早い産科医師・出産可能の産科病院の確保を図り、女性が安心して  子どもを出産できる環境を整備すること。 2 参議院厚生労働委員会の附帯決議(2006年6月13日)に基づき、国及び地方公共団  体が責任を持って、改正医療法第19条に規定の助産所の嘱託医・嘱託医療機関を確  保すること。 3 国及び地方公共団体は2の嘱託医・嘱託医療機関の確保を、2007年3月31日までに  完了させること。 4 3の実現が難しい状況であれば、改正医療法第19条の施行を凍結することを視野  に入れ、慎重な対応を適宜適切に図ること。 5 国は、全都道府県に総合周産期母子医療センター1ヵ所以上を早急に整備し、妊  産婦の救急搬送システムの抜本的改善を図ること。 6 国は、全都道府県に総合周産期母子医療センター、各地域の中核病院や公的医療  機関が、助産所や診療所からの緊急搬送を円滑に受け入れられるよう、適宜適切な  支援を講ずること。 7 国は、各都道府県における助産師養成枠の増加と質の高い助産師教育を促進させ、  正常分娩の一翼を開業助産所が担えるシステムの構築に努めること。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  平成19年9月 日                       西東京市議会議長 遠 藤 源太郎   提出先 内閣総理大臣、厚生労働大臣、衆議院議長、参議院議長