┌────────────────────────────────┐ │これは森てるおのホームページ用に参考用として掲載したものであり、│ │誤字、脱字等がある場合があります。正確なものを必要とする場合は、│ │西東京市ホームページ、または西東京市役所でご確認ください。   │ └――――――――――――――――――――――――――――――――┘ 陳情第25号 石川島田無工場跡地の(仮)コスモス・イニシア建設に関する陳情(平       成20年6月19日受理)                    提 出 者 西東京市新町           吉 村   理                        吉 村 俊 子          陳情事項   1 開発事業者は、建設計画について地元に対する丁寧な説明をし、地元住民が納得  するまで強行着工しないでください。具体的には向台3丁目・新町3丁目地区計画  の共同住宅地区の敷地境界より最低300メートル以内の全居住者に対する説明会を  開催してください。 2 ビルの高さをせめて10階建てに下げてください。 3 東京都と西東京市は行政指導により、住民の良好な居住環境と地域環境を守るよ  うリーダ−シップを発揮してください。 趣旨(理由)  私たちは標記の土地において、地上19階地下1階高さ約60メートル・800世帯入居予 定の巨大な共同住宅が計画され、間もなく着工と聞き大変驚いています。私たちは当 市の自然豊かな環境に魅かれ12年前転入してきました。他の地域で居住した者の目か ら見ると、都市化・過密化が進む今日、新町周辺に残された緑豊かな環境は、次世代 の子どもたちに引き継がれるべき貴重な財産であり、その存続は行政はじめ私たち大 人の責務だと考えます。 しかるに、この高層住宅の建設は周辺環境に決定的とも言え るダメージを加えるものになります。私たちは、着工の前にこの計画に地元住民の意 見を取り入れて見直しがされるよう、関係機関・開発事業者に要求いたします。  2007年末に2回、敷地境界から120メートル以内の住民に向けては業者説明会があっ たと聞いていますが、その範囲外には呼びかけがなく20階建ての計画を知らない者も います。その説明会自体も一方的に開発業者が終了を宣言し、以降はないと聞きます。 60メートルという高さは尋常ではなく、相当広範囲の景観・居住環境に影響します。 直近の住民に1〜2回実施すればそれでよいというものではありません。何よりも、 2006年に地区計画は決定されていますが「20階建て」の計画が公表されたのはごく最 近のことであり、強く影響をこうむる私たち住民に考える手だても与えられていませ ん。  地元には建設に反対する運動も存在します。周辺道路も狭隘で、これ以上交通量が 増加すると、事故や高齢者・子どもの安全な通行に支障が出る心配があります。また 日照・ビル風による風害、電波障害、高層階出現によるプライバシー侵害など将来発 生するおそれのある負荷も十分検討済みとはいえません。  この地域は多摩湖遊歩道が走り、屋敷森・農地・公園が多く武蔵野の面影を多くと  どめていて、都民の共有財産というべき景観を構成しています。このような場所に高 層ビルができたら、景観はひどく損なわれます。また、ウグイス・カッコウやオオタ カと思われる猛禽類などの貴重な野鳥の生息域にもなっていますが、そんな都会には まれな自然環境が20階建てという巨大開発で脅かされるおそれがあります。建設後に 取り戻そうとしても、一度失われた自然環境の回復は不可能ですので、負荷を与える 可能性があるものはあらかじめ排除する必要があります。  敷地が用途地域上可能だからといって、中心市街地でもないこの地区に高層ビルと いうのは乱暴な計画です。周囲は大部分が農地や低層住宅地です。地区計画の都市計 画決定の時点で、高層ビル計画が明確化されていなかった経過も納得できません。特  に西東京市は地元自治体として「人と自然が健全に共生し得る、環境への負荷が少な い市民社会」(環境基本条例)を創造する責務を有し、かつ、当地区の地区計画を決定 した責任があります。市と行政と議会は未来のまちの姿を展望し、残された武蔵野の 遺産というべき地域の景観と環境を守るべく、居住者の立場に立って行動してくださ い。