陳情第29号 ビルメンテナンス契約における最低価格制の導入等についての陳情(平成13年9月5日受理) 提 出 者 八王子市上川町     西東京ビルメンテナンス協会会長 杉 山 南見夫  平素よりビルメンテナンス事業につきましては御高配を賜り、心より御礼申し上げます。お かげをもちまして、今日、本業界におきましては従業員数120万人、総売上額3兆円を超える に至り、我が国産業界の中ではまだまだ末端ではありますが、その一部を担うほどに成長する ことができました。  さて、こうした発展の背景には高度な都市化を支えてきた大規模建築とともに私的・社会的 資産の保守管理に対する需要の高まりがあります。こうした要求にこたえるため、我が業界で は企業としての目的を追求するー方で地球環境規模での資源を大切にし、クリーンな産業活動 を通じて社会に貢献し得るよう努力を重ねてまいりました。  しかしながら、本業界を取り巻く状況を考えると必ずしもその活動にふさわしい環境が与え られているとは言いがたいものがあります。すなわち、官公庁における建築・製造業関連の契 約発注においては既に最低価格制度の導入がなされているのに反し、ビルメンテナンス業に関 しては「物品」と同等の扱いがなされています。  私的並びに社会的資産について、維持管理の重要性が問われて久しい今日、事業活動の質的 向上とそれを支える企業経営上最低限の安定を確保するため、無軌道な競争に一定の歯どめを かけるという意味合いにおいて、最低制限価格制の導入はぜひとも必要なことと考えます。  また、本業界は環境資源の保全等にも配慮してまいりました。それは、企業がそれだけで存 在するものではなく、地域や周囲の環境と調和して初めて成り立つものであるとの自覚に基づ くものです。企業が地域とともに発展していくためには、行政による地域企業の育成政策が不 可欠です。  以上、貴職におかれましては、本業種にかかわる官公庁契約において最低制限価格の導入と 地域企業育成のための優先的入札制度を確立していただきたく、また、同様の趣旨をもって関 係諸方面への働きかけにもあわせて御配慮賜りますよう、ここに陳情いたします。