陳情第56号 「都立図書館再編計画に関する意見書」提出についての陳情                           (平成13年12月7日受理) 提 出 者 西東京市北町          子どもの読書勉強会                       代 表 服 部 雅 子  「都立図書館再編計画」が都民の図書館利用に真に役立つものとなるよう、問題点を十分に 市議会で議論し、以下の点についての意見書を都に対して提出してくださるようお願いいたし ます。 1 これまでどおり、都立多摩図書館が市町村立図書館の運営を文える体制を確保し、利用   者へのサービスの水準を維持すること。 2 日比谷図書館の児童書移管に伴う多摩図書館の資料14万冊の廃棄については、とりあえず   今年度中は行わず、時間をかけて十分に検討し、資料を生かす方法を検討すること。 3 都立図書館が市町村立図書館や利用者に与える影響の大きさを考えて、今後運営に関する   計画は早期に明らかにし、都民や区市町村立図書館の意向を確認し、十分に協議した上で検   討を進めること。  私たちは市内で子どもたちに読書の楽しさを知らせ、読書に親しめる環境をつくるため、30 年にわたり活動してまいりました。会員と200人を超える機関誌の購読会員の多くは、何らか の形で学校や地域での読み聞かせ活動や学級文庫運営等に参加しています。こういった活動を 責任を持って行うために月に2回学習の機会を持ち、児童書への知識を深めてきました。そん な私たちをいつも支えてくれるのは公共図書館の機能です。レファレンス、リクエストサービ スなどきめ細かく迅速な対応には日ごろから大変感謝しております。市内にない本や貸し出し 中の本で急ぎのものなどは、多摩図書館のバックアップサービスのおかげで1週間もすれば手 に入れることができます。  ところが、先月からの新聞報道などで、この都立図書館のすぐれたシステムがなくなると聞 き、信じられない思いです。また、有名な日比谷図書館の児童室がなくなること、都立多摩図 書館の14万冊もの本が実質的に廃棄されることを聞き、大変驚いています。大型の自治体図書 館1館分もの蔵書が資源ごみとなってしまうなど、許されてよいものでしょうか。図書館の本 は私たち住民の財産です。また、私たちが知りたい情報を速やかに手にできることを保障する のは図書館の第一の目的のはずです。  西東京市では学校図書館専門員を配置し、先進的な学校図書館運営をしてくださっているこ とは市民として誇りに思っています。これからますますその成果が期待される新学習指導要領 が始まり、みずから学ぶ調べ学習が中心になっていくときに、子どもたちの知りたい欲求にこ たえる肝心の図書館のサービスが低下するようでは保護者としても不安を覚えます。  また、都立多摩図書館のサービスが低下すれば、市区町村の図書館はこれまで買わずに済ん でいた本を購入しなければならなくなり、市の財政にも影響が出るかもしれません。 このような重大な問題が図書館や市区町村議会にも詰られることなく決定、実施されようと していることは、市民として、都民として大変遺憾に思います。どうぞ西東京市の市議会にお かれましては、この問題を取り上げ十分に議論してくださいますよう、そして、前記3項の趣 旨を踏まえた意見書を提出していただきたく陳情いたします。