陳情第11号 普通学級に通う障がい児の介助についての陳情(平成14年3月6日受理) 提 出 者 西東京市柳沢                     はっきいねっと 代表 坂 口 和 隆 陳 情 項 目  障がいを持つ子どもの学習権を保障し、安全確保のため、普通学級に通う障がい児に 介助員を配置していただきたい。 陳 情 趣 旨  私たち「はっきいねっと」は、西東京市とその周辺に在住する障がいを持つ子どもの 親たちを中心とした集まりです。主な活動の1つには、障がいを持つ子も持たない子も 分け隔てなく、自分の生まれ育った地域で、ごく当たり前に「学びの場」が得られるよ うな環境整備を広く呼びかけることがあります。  現在、国際的に見てインクルージョンという考え方が広がっています。地域で生活し ている子どもたちの中には、障がいのある子もない子もいます。インクルージョンとい うのは、そうした子どもたちのそれぞれの違いを認めた上で、そのすべてを包み込んで いく教育を進めることを言います。そして、そのような教育がすべての子どもの健全な 発達を促すものであるという考え方を示しています。  西東京市でも、何名かの障がい児が普通学級で学んでいます。しかし、現在学校内に おけるトイレ、食事、教室移動等に介助が必要な子どもは、公費による介助員ではなく、 すべて保護者や地域ボランティアによる介助が前提となっています。そのため、保護者 には、肉体的にも精神的にも大きな負担が強いられます。障がい児を持つ親は、もし自 分やボランティアの都合がつかなかった場合を想定すると、安心して子どもを普通学級 に通わせることができないのが実情です。  2,000年6月から7月にかけて、武蔵野市の市議が調査した結果によると、東京都の 区・市の半数近くは何らかの形で介助員を配置しています。渋谷区・品川区・中野区・ 町田市・清瀬市では、介助員の配置を区や市の制度として定めています。その他の区で も市でも制度としては定めていませんが、臨時職員や嘱託員が必要に応じて介助を行っ ています。  インクルージョンの流れを受けて、近隣の区・市では確実に普通学級に通う障がい児 の環境整備を進めています。  ぜひ西東京市においても、普通学級に通う障害児が、そして彼らとともに学ぶ健常児 が安心かつ安全に学ぶことのできるよう、介助員を配置していただくようお願いします。 そのことが、この町の教育環境の向上につながり、ひいてはこの町の発展につながるも のであると信じております。