議員提出議案第17号   抜本的な地球温暖化防止対策の推進と京都議定書の早期発効を求める意見書  上記議案を会議規則第14条の規定により提出する。   平成13年6月20日                 提出者 西東京市議会議員 渡 辺 嘉津子                 賛成者 西東京市議会議員 岩 越 笙 子                     西東京市議会議員 渡 部 保 男                     西東京市議会議員 保 谷 育 彦                     西東京市議会議員 朝 倉 文 男                     西東京市議会議員 佐 藤   満                     西東京市議会議員 土 井 節 子                     西東京市議会議員 森   輝 雄                     西東京市議会議員 酒 井   澄                     西東京市議会議員 林   一 夫 ----------------------------------------------------------------------------------     抜本的な地球温暖化防止対策の推進と京都議定書の早期発効を求める意見書   昨年11月、オランダのハーグで開催された温暖化防止のための気候変動枠組条約第6回  締約国会議(COP6)では、京都議定書の具体的なルールについての交渉が行われまし  たが、残念ながら合意に至ることができませんでした。さらに本年3月、アメリカのブッ  シュ政権が京都議定書の国際交渉の枠組みからの離脱を表明し、京都議定書を無効とする  発言を繰り返していることは、地球温暖化を防止する国際的な取り組みを危うくするもの  であり、極めて遺憾です。          気候変動はこれまでの予想を超える速度で進行しており、地球規模で温室効果ガスの削  減の対策をとり、将来世代の安全を確保することは、私たち現在世代の責務です。合意が  おくれれば対策もおくれてしまい、その間にも温暖化が進行してしまいます。私たちは、  日本で開催されたCOP3において、各国間の激い交渉の末にようやく合意に達した京  都議定書が早期に発効し、世界が協調して地球温暖化防止に取り組むことを強く願ってい  ます。そのためにも、まず日本が率先して京都議定書を批准することが重要であり、4月  に衆参両院において、政府に対し京都議定書早期に率先して批准することを求める決議  が全会一致で採択されたこ、とは、極めて意義深いものと考えます。   日本は、京都議定書を採択したCOP3の議長国としして、国際交渉の場でリーダーシッ  プの発揮を期待される特別な立場にあり、世界に先駆けて、国内の温室効果ガス排出削減  の実現を図り、京都議定書の国際的公約を果たさなけれぱなりません。しかし、日本にお  ける削減は進んでおらず、1990年以降二酸化炭素は約10%,も増加しています。まず日本に  おいて、強力な温暖化防止策の実現が求められています。   COP6において政府が主張してきた森林等の吸収や国際間の排出量取引による削減は、 抜本的な温暖化対策とはなり得ません。日本の主張の根拠となっている1998年策定の地球  温暖化対策推進大綱を見直し、現在改定のため審議中の長期エネルギー需給見通しにおい  て6%削減を可能にするエネルギー政策を構築するごとが必要です。また、環境負荷が小  さい自然エネルギー(風力、太陽光・熱、バイオマス、小水力など)の普及を促進するた  めの法制度の確立が求めら)れます。   よって西東京市議会は、政府に対し国内の地球温暖化防止対策を強力に進め、あわせて、  今年7月にボンで再開されるCOP6において、日本政府が、吸収源等において柔軟な交  渉姿勢をもって国際的合意を図り、また日本が早期に率先して批准することで、京都議定  書の一刻も早い発効を実現するよう強く求めます。   以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。   平成13年6月 日                        西東京市議会議長 佐々木 順 一  提出先 内閣総理大臣、総務大臣、外務大臣、経済産業大臣、国上交通大臣、環境大臣