議員提出議案第29号    保育所待機児解消と保育水準の向上を求める意見書  上記の議案を会議規則第14条の規定により提出する。  平成13年12月21日               提出者 西東京市議会議員 高 梨   功                賛成者 西東京市議会議員 猪 野   滋                   西東京市議会議員 土 井 節 子                   西東京市議会議員 酒 井   澄                   西東京市議会議員 浅 野 高 司 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 保育所待機児解消と保育水準の向上を求める意見書  幼児期は人間としての上台をつくる大切な時期である。すべての子どもは最善の環境 の中で保育されなくてはならない。働く女性がふえるもとで、保育所に自分の子どもを 預けたいという国民の要求が強まるのは当然であり、それにこたえるのが、国の前途 を危うくする少子化問題に直面している政府のとるべき責務である。  しかし、全国で多くの待機児がいるにもかかわらず、保育所の増設には背を向けたま ま、定員の25%増しという「詰め込み保育」や「規制緩和」と称して、保育所の設置 や職員の配置基準を決めた「最低基準」を引き下げて、保育を民間営利企業の手にゆだ ねるのでは、国民の保育要求にこたえることはできない。「最小コストで最大の受け入 れ」という政府の「待機児ゼロ作戦」は、「ちびっこ園」の乳児の死亡事故に見られる 悲惨な事件を一層広げることになりかねない。  よって西東京市議会は、国と自治体の責任を明確l三して、待機児解消と保育水準向上 のため政府が次の対策を講じることを求める。 1 4月時点の待機児を一気に解消するため、政府の責任で保育所を増設するための 予算措置を速やかに行うこと。 2 15万人といわれる潜在的待機児を解消するため、政府の責任で保育所の入所希望 調査を行い、「保育所整備計画」を作成すること。「計画」には、年度途中の入所と、 待機児の7割を占めるO〜2歳児の受け入れ枠の拡大を盛り込むこと。 3 保育の質を実態に合わせて改善すること。保育時間を保護者の勤務・通勤時間に合 わせたものに改善し、その上で「延長・夜間保育」を保障するために、国際水準か らも大きく立ちおくれている保育士を大幅にふやせるよう、国の保育所運営費を引き 上げること。 4 公的保育のおくれを補い、23万人の子どもを保育している無認可保育所への公的 支援を行うこと。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成13年12月 日                        西東京市議会議長 佐々木 順 一 提出先 内閣総理大臣、厚生労働大臣、総務大臣、財務大臣、衆議院議長、参議院議長