議員提出議案第33号     女性の年金制度の改善促進を求める意見書  上記の議案を会議規則第14条の規定により提出する。  平成13年12月21日                    提出者 西東京市議会議員 田 崎 敏 男                    賛成者 西東京市議会議員 鈴 木 久 幸                        西東京市議会議員 安 岡 厚 子                        西東京市議会議員 茂 木 千佳子                        西東京市議会議員 桐 山 ひとみ                        西東京市議会議員 林   一 夫                        西東京市議会議員 浅 野 高 司                        西東京市議会議員 森   輝 雄                        西東京市議会議員 田 井 文 直 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――    女性の年金制度の改善促進を求める意見書  少子高齢社会の到来は、年金・医療・福祉等のすべての社会保障制度についての全面 的な改革を追っている.社会保障の支え手である現役労働者が減少していく一方で、制 度の受益者である高齢者が急速に増大していく少子高齢社会においては、社会保障制度 の安定化を図るためには、社会保障制度の抜本的な改革は避けて通れない。そうした観 点から、昨年の3月に年金制度の改正が行われたが、いまだやり残した課題も少なくな い。その代表例が「女性にかかわる年金制度」の改革である。  雇用・就業及び教育等における女性の社会進出は近年目覚ましいものがある。一方で、 晩婚化、単身者の増加、共働き世帯の増加、さらには離婚等の増加など、特に女性のラ イフスタイルが多様化するなど大きく変わりつつある。しかしながら、現行の年金制度 は、「専業主婦世帯」をモデルとしたものであり、ライフスタイルの多様化が著しい今 後の少子高齢社会に対応することが困難となっている。  例えば、本人自身が保険料を納付することなく厚生年金全体で負担し、共働き夫婦等 の間に不公平が指摘されている第3号被保険者(専業主婦等)問題、また専業主婦が離 婚し単身世帯になると、夫の報酬比例年余は受けることができず基礎年金のみとなって しまうという問題、あるいは遺族年金においては、専業主婦に比べ働く女性に不利な仕 組みになっていることや、実の納めた保険料を掛け捨てにせざるを得ない場合もあるな ど、さまざまな問題点が指摘されている。  また基本的な問題点として、女性の年金給付水準が低く、長い老後を送るには十分で なく、その総体的な底上げが要求されている。さらには女性が避けて通れない育児・介 護期間中の就業と収入の中断に対して、我が国の年金制度が対応していないことなども 女性の年金水準の低下をもたらしている。  現在、政府においては「女性と年金検討会」を設置し、こうした女性と年金問題につ いて、全般的な検討を行っているところであるが、広範な国民の意見を聞きつつ、こう した諸問題の解消を目指すとともに、ライフスタイルが多様化した時代にふさわしい年 金制度を確立し、女性の自立した生活と人権が確立されるよう図るべきである。  以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。  平成13年12月 日                        西東京市議会議長 佐々木 順一 提出先 内閣総理大臣、厚生労働大臣