平成12年陳情第19号  平成12年6月12日受理    石原都知事が行った「三国人」発言と自衛隊に治安出動を期待する旨の発    言を撤回して謝罪すること及び都知事辞任を議会として強く働きかけるよ    う求める陳情書 陳情趣旨  石原東京都知事は4月9日、陸上自衛隊の創隊記念式典で、「不法入国した多 くの三国人、外国人が非常に凶悪な犯罪を繰り返している」とし、災害時の騒擾 事件を想定して、自衛隊に治安の維持も「大きな目的として遂行していただきた い」と発言した。  この石原発言は在日外国人、とりわけ中国人や韓国・朝鮮人に対する民族差別 に貫かれており、民族排外主義をあおるものである。また、中華人民共和国や朝 鮮民主主義人民共和国などを敵視する見方をあおり、アジア諸国民の友好と平和 を脅かすものである。石原発言は都民にとって看過できないものであり、議会と して、知事に対してこれらの暴言を撤回して謝罪すること及び都知事辞任を強く 働きかけるよう求める。 陳情理由  1 石原発言はアジア、とりわけ中華人民共和国や朝鮮民主主義人民共和国、   大韓民国の我が国に対する不信感を著しく高め、ひいては世界での孤立を招   くものであり、我が国の真の国益に反する。  2 石原都知事は、在日外国人を災害時に騒擾事件を起こす潜在的犯罪者と見   ており、自衛隊に治安出動を期待している。関東大震災時に在日朝鮮人・中   国人及び我が国社会主義者、無政府主義者が大虐殺されたのは朝鮮人が来襲   するという流言飛語によりなされたものであり、歴史的事実に反する知事の   一方的な見方である。  3 石原都知事は、自衛隊を「国家の軍隊」として認めさせるため、9条を中   心とする憲法改悪の世論を盛り上げようとしている。そこには、我が国がア   ジアの大国として振る舞うには「国家の軍隊」が必要不可欠であるという軍   事力信仰があり、大変危険な時代おくれの考えである。  以上の理由により、石原都知事が暴言を撤回して謝罪すること及び都知事辞任 を強く働きかけるよう貴議会に求めるものです。   平成12年6月5日                陳情者代表                 文京区後楽2−16−3                  日本労働党東京都委員会                  委員長  秋  山  秀  男  保谷市議会議長   渡 部 保 男 殿