森てるおの議会報告 賛成・反対討論

 2000年3月議会本会議における森てるおの賛成・反対討論をお知らせします。

 
 保谷市教育長は不適格であるという市民の声につき調査するための特別委員会の設置を求める陳情書
<賛成討論>

 平成11年陳情第66号 保谷市教育長は不適格であるという市民の声につき調査するための特別委員会の設置を求める陳情書について賛成をいたします。
 本陳情は、陳情の理由の中に記された事柄についての事実関係の調査を求めているものと解釈すべきものであります。教育委員会をめぐっては、 昨年来さまざまに問題が生じているように伝え聞いております。
 私も幾つかの質疑等を行ってきましたが、本陳情からするとほんの一端でしかなかったと感じております。 これらが事実であったとすれば、行政の公正性、信頼性を揺るがしかねないゆゆしき問題であることは言うまでもありません。 不適格であれば罷免をすればいいではないかという議論があることは承知しておりますが、市民が勝手にやれはいいと聞こえなくもありません。 議会の権限を越えることはもとよりできないわけであります。しかし、議会の権限で可能なことを果たすのは議員の責務であります。 本陳情は議会に対して調査の要請をしているものであって、議会の権限の範囲で努力すべきものと考えます。
 以上、本陳情は採択されるべきものであり、皆さんの賛成をお願いして、私の討論といたします。

 
 平成12年度東京都保谷市一般会計予算
<反対討論>

 議案第5号 平成12年度東京都保谷市一般会計予算についての討論を行います。
 本案は、歳入歳出予算の総額をそれぞれ285億9,900万円と定めるものであります。 依然として続く景気の低迷を反映して、市税収入の減少、東京都の財政再建策に伴う補助金の減少など、 市の財政運営が厳しいものであることは言うまでもありませんし、この予算が苦心されたものと一定の評価はしているところであります。

 しかし、問われているのは、どのような政策を採用するのかということであります。 市長が再三にわたって都市基盤の整備を最優先にする、まだもっとやりたいんだと答弁しているとおり、 道路の工事が進められております。
 今、この時代の中で大切にされなければならないのは何か。それは、市民一人一人であります。 道路や箱物が市民生活を豊かにするのではなく、市民が健康に伸び伸びと暮らせる環境こそが市民の気持ちにゆとりをもたらし、 豊かにするのであります。市民の暮らしと健康を第一番に考え、それを阻害する要因を丁寧に取り除く努力を続けていくことこそが市民の負託にこたえる道筋であります。
 審議を通じて、市長に年々悪化する大気汚染に対してどのような姿勢を持つのかを問うてきましたが、 抜本的な対応についての考えを持たないばかりか、依然として道路建設の推進とプラスチック焼却の可能性を表明しています。 調布保谷線において環境影響評価の対象外とされ、市民に対しては、 手法が確立されていないから調査しないと説明されてきたSPMの調査報告書が平成8年に作成されていたことが最近になって明らかになりました。 東京都のは説明は一体何だったのかということになります。この平成8年以降、東京都及び保谷市のSPM濃度は高まる一方であります。 早急に調査と対策を講じることが求められるところであります。市民の健康を保持、増進させることは、行政の最大の責務であるばかりでなく、 国民医療費とトータルコストの削減につながるものであります。福祉的効果によるコスト削減を加えれば、さらに大きなメリットが生まれます。 また、行政主導によらない市民の自主的活動の促進や子どもの内面成長に有益な学習機会の保証などの配慮が不足していると言わなければなりません。 障害者、弱者に対しての施策も後回しにされ、不足しております。
 以上、本案は、何が市民生活の維持、向上かという視点を誤って編成されており、本案をそのまま承認するというわけにはいきません。よって本案には反対いたします。

 
 青梅街道の大気汚染状況の改善を求める陳情
<賛成討論>

 平成12年陳情第14号 青梅街道の大気汚染状況の改善を求める陳情書に賛成いたします。
 本件陳情は、去る1月31日に神戸地方裁判所が下した判決に驚いて、従前より極端な大気汚染に悩まされていたと思われる柳沢地区の住民が悲痛な訴えをしているものであります。

 神戸地裁の判決は、自動車排出ガスのうち、ティーゼル車を主な発生源とする浮遊粒子状物質SPMを健康被害の原因物質と認め、 道路については沿道の住民が健康被害を感受しなければならないほどの公共性はないと断言し、1立方メートル当たり0.1ミリグラム以下という環境基準値の1.5倍に当たる 1立方メートル当たり0.15ミリグラムを超えるSPMの排出差しどめを命じております。
 一方、陳情にある保谷市柳沢地区には、全国に設置された自動軍排出ガス測定局のうちの1つがあり、 全測定局中第9位、環境基準の1.64倍、1立方メートル当たり0.164ミリグラムの排出量が記録されております。 この数値は、神戸地裁が排出差しどめを命じた値1立方メートル当たり0.15ミリグラムをも超えており、 早急に対策が必要であることは言うまでもありません。

 これほどまでに深刻な状況に立ち至った原因は、甘い環境基準を設定し、それすら守らないままに放置している国、自治体の道路行政にあります。 東京都にある35の自動車排出ガス測定局では、そのすべてで環境基準を超えております。 柳沢局は、東京都の中では第7位であります。SPMによるぜんそくや肺がんなどの呼吸器系への影響は早くから知られておりましたが、 最近の国機関などの実験調査によって心臓、血管などの循環器系への影響や結核への抵抗力の低下などが危惧されているところであります。 SPMの濃度が高まれば、その危険性が高まるのは言うまでもありません。

 東京都は、この状態を解消させる責任があり、保谷市民が道路管理者としての東京都やその政策によって根本原因をつくり出している国に対して公害対策を要求するのは全く正当なことであります。 保谷市は、住民の陳情を待つまでもなく、国、東京都に対して直接に、また間接に繰り返し実現まで状況の改善を要求するべきであります。
 委員会審査の中で明らかになったのは、市長は東京都の予算編成にあわせて市長会で出した予算要求の中の1項目に加えただけだったという事実であります。 そのような市長の姿勢が前年の測定では下位であった柳沢局のワースト順位を押し上げたのであります。本陳情を採択し、市長に東京都や国に対して交通公害対策の実施を強力に要請するよう求めることは議会の責務であります。 保谷市議会が住民の切実な願いにこたえて本陳情を採択するよう訴えて、討論を終わります。

 
 市民が複数の委員会を傍聴できるよう常任委員会の並行同日開催をやめるよう求める陳情書
<賛成討論>

 平成11年陳情第21号 市民が複数の委員会を傍聴できるよう常任委員会の並行同日開催をやめるよう求める陳情書に賛成をいたします。
 この陳情は、現在行われている常任委員会の開催日程について、3常任委員会が同時並行で開催されていることによって、事実上、 市民の傍聴の権利が制限されているものとして改善を求めたものであります。
 もとより、議会は市民に開かれたものであるべきであって、傍聴の権利、記録閲覧の権利などは最大限保障されていて当然のことであります。 保谷市議会がそれらの市民の権利に配慮を払ってきたことを否定するものではありませんが、この陳情において指摘されている部分については、 考慮する余地があることも、また事実であります。
 限られた日程の中で、各常任委員会での審議時間をより多く確保しようという議会の考え方は理解することはできます。 しかし、日程を長く設定するとか、付託案件の数量に応じて、各常任委員会の間で日程の調整を図るとか、さまざまな方法をとることによって、 陳情者の意を酌んだ改革は可能であると考えます。 各定例議会の開催日数は市民から、そんなに少ないんですかと言われるほど、通常の社会的感覚からすると短いように見られています。 さらに開かれた保谷市議会にするためにも、改革の努力をすべきだということを、同僚議員の皆さんに訴えて賛成の討論といたします。

 
 保谷市市民集会所設置条例の一部を改正する条例
<反対討論>

議案第23号 保谷市市民集会所設置条例の一部を改正する条例について反対の立場で討論いたします。
 市民集会所の充実という点に関しては、市民の自主的活動の活性化に向けての条件整備としてかねてから主張してきたところであります。 今回、富士町集会所が新設ということで提案なされれば反対すべきものとは考えませんが、本案は新設移転であります。 移転であるならば、当然、従来の集会所の機能の維持が最優先の課題であり、その上で拡充が求められるのであります。 本案では、従前、午後10時までの使用時間が午後8時までと短縮されております。日中勤務している納税者は夕方以降にしか利用できないため、 午後8時までとなれば当然平日の使用については事実上できないに等しくなってしまいます。
 また、とりわけ東伏見駅周辺には、市民の自主的活動の拠点となる集会施設は富士町集会所のみであり、事実上、 その廃止を意味する所在地の変更を含む本案に対しては反対するものであります。

 
 保谷市老人福祉手当条例の一部を改正する条例
<賛成討論>

議案第26号 保谷市老人福祉手当条例の一部を改正する条例に賛成の立場で討論いたします。
 本案に限らず、各種手当については、原則としておのおのの事情を勘案した計数給付とすべきであります。 また、現金給付ではなく、サービス給付を採用するべきであります。
 本案は、激変緩和の措置が採用されており、制度の終了までの間に必要とする人に十分なサービスが行き届くような施策を求め、 本案については賛成いたします。


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