森てるおの議会報告 賛成・反対討論

 2000年12月議会本会議における森てるおの賛成・反対討論をお知らせします。


 
 平成11年度東京都保谷市一般会計歳入歳出決算の認定について
<賛成討論>

 議案第77号「平成11年度東京都保谷市一般会計歳入歳出決算の認定について」
賛成の討論をいたします。

 本決算は歳入決算額30,585,493,108円、歳出決算額29,713,093,464円、不用額
1,017,982,536円となるものです。不用額の主要な部分を占める契約差金や、事業の
合理化で生じた未執行額などについては、市民の税金を預かる立場として当然のこと
とはいえ、予算執行に関わる事務職員の努力を評価したいと思います。

 一方、いくつかの点については苦言を呈しておく必要があると考えています。
 一つは、人材の確保ができず不用額を出すことになってしまった部分についてです。
せっかく予算を付けながら適切な人材を予定した人数集めることができなかったため
に事業目的を達成できないとすればたいへん残念なことです。なぜ確保できなかった
のかをきちんと確かめておく必要があります。行政が事業を組めば必要な人材が努力
もなしに集まるような時代ではないはずです。

 二つ目は各種審議会、協議会等での不用額についてです。
 委員の選出に関連して、私が条例違反であると指摘した図書館協議会を始め、人数
の減、開催回数の減によって不用額が出ています。行政は常に市民や有識者の声に耳
を傾ける必要があります。自らの施策に対する市民の立場からの、また客観的な立場
からの、批判を含む真摯な提言、助言を数多く受けるべきなのです。その機会の重要
な部分を占める各種審議会協議会等での不用額は好ましくありません。

 三つ目は予算の流用が相当の額に上っていることについてです。
 歳入歳出予算は議会の議決を経ているわけですから、その範囲の中で執行すること
が原則です。しかし、万やむを得ず流用せざるを得なくなることもあります。これを
絶対にいけないと言うつもりはありませんが、余りにも頻度が多いと、予算での算定
根拠は何だったのか、議会での審議は何だったのかという疑問も出てくるわけです。
一つ一つに理由があればいいということではなく、予算の信頼性を確保するためにも、
厳しく予測をするべきではないかと申し上げておきます。

 平成11年度予算については、都市基盤の整備が最優先課題とされ、市民の生活と健
康を一番とするものではなかったとの認識を引き続き持っております。しかし、上記
の三つの問題点を指摘した上で、可決された予算の執行という点において、平成11年
度決算の認定に賛成をいたします。



 
 本会関係の補助金の継続について
<賛成討論>

 平成12年陳情第37号「本会関係の補助金の継続についての陳情書」に賛成しま
す。

 この陳情は「喫茶コーナーふれあい」「障害者(児)とスポーツを楽しむつどい」
「福祉まつり」などの運営にかかる補助金の継続を求めたものです。 

 これらの事業は保谷市において障害者理解を進めるとともにノーマライゼーション
の推進に大きな役割を果たしています。

 障害があってもなくても等しく豊かな市民生活を享受することができる、そんな社
会を私たちは目指すべきです。しかし、社会にある心理的なそして物理的な障壁によ
ってなかなかそのようには進んでいかないというのが現実です。この障壁をなくすた
めに、多くの関係者がさまざまに努力を続けています。

 行政はこれらの努力を支援し、ノーマライゼーションの条件整備を計っていく責任
があることは言うまでもありません。

 私は、補助金一般について、新市発足を機にいったん白紙に戻して見直すべきだと
の考えを持っています。その際、どこにどのような補助金を交付するのかという検討
が行われることになるわけですが、私は、平等な市民社会の創造という行政目的実現
に大きく貢献するこれらの事業はまっさきに支援の対象とするべきだと考えます。

 これらの点を踏まえて、この陳情は採択するべきものだと意見を表明し賛成の討論
といたします。



 
 「市民参加条例」の制定を求める請願書
<賛成討論>

 平成12年請願第4号「「市民参加条例」の制定を求める請願書」に賛成の立場で
討論をいたします。

 この請願は市民参加における行政と市民・団体の関係を明確にした市民参加条例の
制定を求めたものです。

 言うまでもなく行政は市民福祉の向上を目的としています。しかし、この目的の実
現は、もはや行政だけでは果たし得ないことが誰の目にも明らかになってきています。
 多様なニーズやウオンツに的確に応えるためには、当事者たる市民と一緒になって、
市民の知恵と力を生かした行政を進めて行くほかに道はない、本来的な意味で住民自
治の実現を図って行くしかないというのが現実です。

 幸いなことに、市民の側には自治意識の高まり、行政を自らのものと考え積極的に
関わっていこうという傾向が強まってきています。行政がこれら市民の意志をくみ取
り、その力を市民生活の向上に結びつけていくことは、いま、緊急の課題となってお
ります。

 この請願にあるような、市民との関係を明確に位置づけた市民参加条例を作ること
は時代の要請でもあります。

 以上のように、この請願はぜひとも採択するべきものとしてみなさんに呼びかけて、
賛成の討論といたします。



 
 国民への医療費負担増計画に反対する意見書
<賛成討論>

 議員提出議案第18号「国民への医療費負担増計画に反対する意見書」について賛成
の立場で討論をいたします。

 本議案は国の医療制度改革案が実施されることによって高齢者を中心として患者負担が
増大するとして、この改革に反対することを求めたものです。

 患者負担が増えるという点を捉えれば、議案にいうような事実が現れてきます。
 私は現状を是認するものではありませんが、患者負担をどうするのかというのは、
単に医療保険制度の中だけではなく、他の社会保障制度と一緒に、充分な検討を加え
て大幅な改善が必要だと考えています。
 政府のこの医療改革案は、そのような抜本的な改革に繋がるものだとはとうてい考
えられません。改革を先送りし、負担だけを先取りし、患者に転嫁したものです。

 老人健康保険への拠出金負担によって、多くの健康保険組合が赤字や解散の危機に
あると言われており、このまま放置するわけにはいきません。

 また、所得や財産のある高齢者には相応の負担を求めるべきだという現役世代の声
にも耳を傾ける必要があります。

 だからこそ、抜本的な改革を行うことが必要であるにもかかわらず、その展望を示
さず、負担だけを先取り実施する政府の改革案には納得することができません。

 よって、政府改革案を「国民への医療費負担増計画」として、これに反対すること
を求めた本義案に賛成をいたします。





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