森てるおの拡声器 <第5号> 2000年5月発行 (html版) 合併の是非を問う住民投票条例案を否決 約9,000人の市民から直接請求された住民投票条例案は、4月19日に開かれた臨時市議会において審議、採決され、賛成9名(※)、反対13名の賛成少数で否決されました。 この条例案には「@住民投票の結果が議会の権限を拘束する A合併特例法に住民投票を行う規定はないB合併協議会で市民意向調査を行うことになっている――からこの条例を制定する必要はない」とする意見書が付けられて提案されました。条例案に反対した議員の反対理由は市長の意見書に書かれたことにほぼ尽きています。こんな意見を理由に否決されたことに、市民の皆さんは納得されるでしょうか。 納得できる行政とは住民の総意で進められる行政であり、住民の多数意志を確認するのはその大きな手段です。自分たちに決めさせろという市民の主張は当然であり、「議員は市民に代わって何でも決めていい」という考えを森は持っていません。 誰もが自然な気持ちで意見を言えるということが、市町村レベルではとりわけ必要です。そんな場面を準備するのが行政の役割であり、その中で自分の考える政策を承認してもらうのが首長(市長)としての力量の問われるところです。決議に必要な議員の数を集めることだけで進められている行政と、それを良しとする議会が市民の政治不信を生み出しているのです。 合併の是非を市民が決めるために、意向調査のやり方や設問についての問題点を市民自身が行政に物申していく必要があると思いますがいかがでしょうか。 ※賛成した議員:森てるお・民主党(二木議員、桐山議員)・日本共産党・生活者ネット 議員と議会への素朴な疑問 Part2 ★議員の給料はいくらなんですか? 役付でない議員の報酬は1999年度の場合、期末手当含めて年間約880万円です。ただ、議員報酬は「給与所得」の扱いなので必要経費は一切控除できませんから、手取りはかなり減ります。逆に言えば、議員活動にたくさんお金を使う人も使わない人も控除される税金や保険料は同じです。 森てるおの場合、議員報酬は次のように使いました。(1999年2月〜12月 単位・円) 収入 議員報酬・期末手当 7,868,100 (11か月分) 支出 印刷関係費 787,848 備品・什器 604,323 一般消耗品 100,157 事務所賃借料 858,500 事務所運営経費 1,829,549 通信費 125,917 研修費 22,800 調査研究費 94,120 雑費 25,280 所得税(源泉徴収分) 476,160 議員共済掛金 617,110 本人生活費 2,200,000 (住民税、健康保険料、国民年金含む) (12月末残高 126,336) 保谷市議会、全会一致で『森てるおに反省を求める決議』を可決 3月議会に「青嵐中学校の卒業式を混乱させた」として「森輝雄保谷市議会議員の平成12年3月17日青嵐中学校卒業式典妨害行為に対し、反省を求める決議」が提案され、事実上、青嵐中学校村田征夫校長が作成した「事故報告書」のみをもとに各会派が判断し、全会一致で可決された。 事実確認、審議もなく可決 森は議員になる前から「地域の小中学校への日の丸・君が代の導入は人権上問題がある」として、毎年強制反対の申し入れを行っている。今年も地域の市民として、また保護者として「私たちを含めて誰もが気持ちよく参加できる式を実施してほしい」と配慮を求めた。 当日は議員としての招待を辞退し、卒業生の保護者として卒業式に出席した。ところが、申し入れにもかかわらず何の配慮もされていなかったので、開式前に抗議文を広げ、教頭と校長に善処を求めた。また、開式後、全員を起立させたまま、いきなり君が代の演奏が始まったため、会場から一時退席した。 この決議文について、森には一切の反論の機会も与えられず、また議案に対する質問・討論も全くなく、この決議の提案者の会派である公明党・自自クラブ・自民党のほか、民主党・共産党・生活者ネットも賛成し、全会一致で可決された。(森は決議の当事者なので採決に加われなかった) 議員のプライベートな行動についての良し悪しは市民が判断するもの。市民からの批判は真摯に受けるが、この「反省を求める決議」には首を傾げてしまう。 市民の陳情は不採択、同趣旨の議員提出議案を可決 市民から「青梅街道の大気汚染状況の改善を求める陳情書」が提出された。しかし、この中の「(尼崎の判決は)自動車優先の道路行政の転換を厳しく迫るもの」という文面が「自動車社会を否定するものだ」と与党が反発して否決。同時に、ほとんどそっくりな意見書をつくり、可決した。 議会は市民から提出された請願や陳情を重く受け止め、趣旨に賛成できる場合はできるだけ採択するようにつとめるべきではないか。文章の一字一句に厳密さを求めるのは、議会の敷居を高くし市民参加を妨げるだけで、開かれた議会を求める市民意志の流れにはそぐわない。ましてや、このように不採択にした陳情と同趣旨の議案を議員が提案し可決するなどというのは、陳情をないがしろにしたと非難されても返す言葉がない。 2000年度当初予算に反対 4%の収入減に加えて、生活保護費、医療費等の増加で苦心の予算であることは理解できる。しかし、質疑の中ではたびたび都市基盤の整備が強調され、道路をはじめハード指向は改められていない。市税の収入減という厳しい状況にあるが、この機会に基盤整備から市民の健康・生命を第一に考える行政へと姿勢を転換させるべきだ。 ダイオキシンや窒素酸化物(NOx)浮遊粒子状物質(SPM)の健康への悪影響が一層明らかになってきている中で対策はすべて国・都まかせになっている。例外的に柳泉園関係4市の共同でただの1回、ダイオキシン調査費用が計上されているに過ぎない。また、NOx、SPM対策については都への申し入れすら市独自には行わず、対策の予算も全く計上されていない。 東京都の福祉施策の見直しに対して、肩代わり出来ないというのは予算の上では理解できるが、代わりに提案されるべき新たな施策がない。 どこに向けて行政を行っているのか、視点が間違っているとして反対した。 老人福祉手当条例、老人介護手当の支給に関する条例、敬老金支給条例の廃止 敬老金や老人福祉手当などの東京都の福祉施策の見直しで必要となった市の施策の見直しについて、総花的支給や現金給付は改めていくべきとして賛成した。しかし同時に、ケースに応じたサービスの提供という新たな施策の展開を急ぐべきだとの注文を出している。 森てるおの議会報告会にお越しください! 森てるおの議会報告会を行います。「森てるおはどんな人なんだろう?」と思っている方、森てるおや市政への質問など、この紙面だけではお伝えできないことをみなさんとお話ししたいと思っています。ぜひ、お気軽にお越しください。 ○日 時 5月28日(日曜日) 午後2時〜4時 ○場 所 保谷市役所4 階 第一委員会室 銭まみれの幽玄商法 ハイパー薪能疑惑顛末記NO .5 今回は増田教授の弁明をそのまま掲げ、市の欺瞞性、幼稚さ、大胆さを証明すると共に、保谷市当局の盗賊行為援助の状況を審らかにする。彼らの眼中に市民はなかった。 @タダのものを支払ったとして着服。市当局は出鱈目支出で隠ぺい正当化。 薪能と共に能楽教室を併せ開催。千駄ケ谷の国立能楽堂から16ミリフィルムを借りてきた。まさか、無料とは誰も気付くまいと借用費32万円を決算書に載せたところ、堀上氏から「これはタダのはずだが?」と指摘された。能楽堂に聞けばすぐ判ること。強弁をもって鳴る増田もこれには参った。窮余の一策、何とか弁明したのが下の一文である「うっかりして予算書のまま決算書に転記したのです。私はすぐ判ったのですが連絡が遅れて市当局が発表してしまったのです。失敗々々」。ワル気は無かった。すべて書類上のミスで大したことではありませんと言いたげな弁解。この男、まさに嘘のかたまり。フィルム借用費は予算書で22万円、決算書で32万円。決して転記ミスではない。 この弁解は犯罪の自供である。決算書とは単なる数字の羅列ではない。支払いのない勘定を支払ったとすれば帳尻が合わなくなる。現金残高が帳簿を上回るで増田君その余ったお金どこへ行ったの?自ら「鹿島映画の費用(5万円)ですみました」と言っているではないか。この弁解「私は詐欺はやっていません。横領したのです」と言っているに等しい。いずれにしろ助からない。 この架空支出は言い訳は通らない。通常の人間ならばバレ元だ、返せばいいだろう・・・とくるのだが、この大学教授、オツムは細いが神経は図太い。6年後の現在もなお握って放さない。それもその筈、バックは主催者の保谷市当局、盗賊の救援に憂き身をやつしていたのだ。 差し替え決算の特徴は疑惑科目の支払いを引下げ、他の科目を目立たぬようUP 、又は新設して合計を合わせる手法にある。細目はどうでもよい、合計さえ増田の出した初回の決算書に一致させれば返却を求めずに済むとの魂胆。 この件では支払いがないのだからズレはない。全面充填だ。フィルム借用費を消去すると共にあらずもがなの経費を創り出してすべてを補てんした市当局の身になって代弁すればこうなる国。「立能楽堂フィルム借用費の支払いは取消します。その後、初回決算書に記載のなかった支出が多数見つかりましたので追加します。偶然にもフィルム借用費と同額になりました。合計の数値は動かず、増田先生、返金の必要はございません。大ミステークのお陰で丸儲け。安心して悪事に勤しめるというものだ。補てんの金はすべて血税。保谷高範が私財を出した訳ではない。御用弁護士真山泰さん、ご意見をどうぞ。あなたも市民の味方でしょう? A原領収証を書き換えて水増し請求する悪徳商社は増田の私企業。受注者伊勢丹、幻の領収書 現在は営業上の取引のほとんどは銀行振込で決済されているのにもかかわらず、増田の支払証拠はすべて領収書で構成されている。印紙を必要とし、対面して万札を数え上げる煩雑さに耐えて領収書主義を貫くメリットは何か?銀行振込票は偽造し難い、領収証はやり易い。これだけのことである。税務調査でも領収証は特に精査するが保谷市当局は増田の正当性を裏付ける錦の御旗として利用する。あくどいやり方の一端を明かす。スタッフ弁当代としてあげた額がなんと121万円余。一食700円として1,733人分。観客数より多い。スタッフとは音響照明、舞台装置等を設営し撤去する主として学生アルバイトさん。この人たちに実行委員、運転手、その他を加え、降雨による影響を考え合わせても200食、14万円ほどであろうか。 「デパートは水増し領収書など出しません」。ご尤も。で、その掛値なし領収書はどこにある?啖呵は勢いよく切ったが誰にも見せられないしろ物だから笑わせる。東京能楽企画が立替えましたと市はそのインチキ領収証を提示する。立替の清算には原領収書の添付が建前だがその必要はない。増田夫人が社長、増田教授が取締役の会社だもの。市はツーカーでOKなのだ。 出演者の飲食費については、先のスタッフ弁当代とは別に計上されている。とすると前記121万円は水増しと二重取りですべて消える。面白いことにこの弁当代、遠く離れた印刷費の勘定科目の中にある。印刷と弁当、何の関連もない。差替え決算書でも同様。仕分けミスは是正されず遠い異国でひっそりと、心なしか日陰の身をかくれ住んでいる感じ。犯人は犯行場所に近寄りたくないのであろうか? 学生アルバイトの日当が2万5千円。舞台設営では5万円。本当にこんなに支払ったの?誰しも思うことであろう。 記:薪能疑惑追及住民訴訟原告池田瑛(税理士・元国税庁職員) この連載は今号で終わります。続きは池田瑛氏発行(予定)の小冊子をお読みください。 |