森てるおの拡声器 <第9号> 2001年4月発行  (html版)


 ・田無事務所    西東京市西原町1-4-6-101 TEL.0424-50-7147 FAX.0424-50-7148
 ・保谷事務所(自宅) 西東京市北町3-4-5    TEL&FAX.0424-24-3410

 排ガスを出さない電気バイクを使い始めました。<写真>

西東京市 議会と行政がスタート!
 新市発足から2月の臨時議会、市長選挙、3月定例議会と続き、紙面に書ききれないほどの出来事がありました。
 2月の臨時議会は2日間の予定で開かれたものの、会期の延長を9回も繰り返し、15日間になり、大半を議長や委員長などの選出のために「浪費」しました。
 そんな中で私は、合併で監査委員が不在になり住民監査請求への回答が期限内に出せなくなっている問題について緊急質問。法律に定めがなく市では対応できないとの答弁でしたが努力が足りないのです(現在、国家賠償訴訟中)。また、市長交際費や、検討が不十分な142件の専決条例の問題点について質問しました(2〜3面を参照ください)。
新年度予算は暫定予算、森てるおは反対!
 3月定例議会は予算提案が暫定予算だけという前代未聞の事態に。しかもこの暫定予算が可決されるびっくり仰天の議会となりました。私は今回の暫定予算は法律違反だと考えています。地方自治法は「予算はその総額を年度の始まる20日前までに議会に提案しなければならない」と定めています。提案された予算が成立しないときに初めて暫定予算にできるのです。そのほか合併後は暫定予算にできると定めていますが、1月21日の合併から50日間暫定予算にしたのがそれに当たります。今回は何の理由もありません。
 この暫定予算には4月から事業がおこなわれるにもかかわらず、3ヶ月間の暫定予算の期間内に支払期日が来ない事業は予算書のどこにも載っていません。議会で議論にさえなっていない事業が「暫定だから」と行政が勝手に実施します。その数70〜80件、支払がいくらになるのか見当もつきません。こんなものを可決したら議会の存在価値はないと、私は反対しました。
 しかし、みんなで渡れば怖くないとばかりに、こんなものでも賛成多数で可決されるのが今の議会の現実です。行政のチェック機関であるべき議会が行政の追認機関になっています。
共産党、民主党、ネットも賛成!何で??
 賛成意見の中には、「この予算を否決したら市民生活に影響がでる」との声がありました。どんな予算でも否決したら暫定予算になり、大なり小なり市民生活に影響します。だから反対できないというのならどんな予算でも賛成するしかありません。
 市長からは3ヶ月もの長さの、法的にも問題のある暫定予算しか提案されていないのです。「市民生活に影響する」というのであれば、こちらの方こそ問題にするべきです。

「市民派市長」誕生???
 市民派を名乗って当選した保谷高範市長、市民参加、情報公開を叫んでいるけれども、さて市民派度はどれくらいのものか。
 「ごみ」と「道路」を見る限り、これまでと変化なし。市民への応対にしても、まだ変化は感じられない。
 市長選挙では自民党が分裂し、与党に残ったのは小さい方だと言っても、自自公の与党体制は同じです。与党慣れした議員が合流するのも時間の問題でしょう。そのとき議会は…。

ちょっとまって、市長さん!
 田無駅北口再開発時にうまれた第3セクターの田無都市開発(株)。選挙中には経営健全化のための税金投入を批判してきた市長。最大株主としてどうするのかと問われて「株主としての権利を行使して行く、経営参加はしない」と答弁。「君子危うきに近寄らず」ということか。
。  市長!89%の大株主が経営を担わないで、誰が企業の経営責任を果たすのですか。倒産したとき紙屑になる株券は市民の貴重な税金ですよ。
 その一方で、問題があると批判している田無駅北口再開発と全く同じ手法で保谷駅南口再開発を進めようとしていることに矛盾は感じないんですか。

中小企業退職者共済制度は清算せよ!
 中小企業に退職金制度を普及させるための旧田無市の共済制度で、西東京市に引き継がれました。予算委員会で質疑をするうち、7億8千万円余りもの債務超過になっていることがわかりました。国の同じ制度に比べて、給付率はいいのですが、すでに1982年には給付率が運用利回りが上回る逆ざやになっていたのです。このままずるずると税金で穴埋めしながら延命を計るわけにはいきません。国の制度に移管して、市の制度は一刻も早く清算するよう求めています。

どうなった?市長交際費
 旧保谷市で市民が監査請求を起こしている市長交際費は、それを受けた私の質疑などで改善されることになりました。
 「支出項目は慶弔費、関係団体との懇親会費などとし要綱で定める。支出額等は情報公開室で常時閲覧できるようにする」と決まりました。また、旧田無市にあった部長交際費は廃止されました。一歩前進です。開かれた行政は市民の力で作れます。引き続き監視しましょう。

監査は専門家で!
 監査委員には公認会計士や弁護士などの専門家が求められる時代です。専門家に常勤をお願いしても実現は難しく、常勤監査にこだわれば専門家には頼めなくなります。
 私は旧保谷市議会で常勤監査の廃止に賛成しました。合併協議会ではそんな議論をまったくしないまま、何の問題意識もなく新市に常勤監査を置く方針を決めました。
 また、常勤監査は古参職員の天下りポストになっていることが多く、有効な監査が行えるかどうかも疑問です。開かれた行政には監査体制の強化・充実が欠かせません。

一部事務組合の負担金は?報酬は?
 一部事務組合は市の仕事の一部を他の市と一緒に処理する役所。各市でお金を出し合って運営している。市長はその費用を合併後の5年間「2市分を払い続ける」と言っています。差額だけで6億2500万円。なぜ余分に払わなければならないのか、誰のための支出なのか。納得できない。
 一部事務組合の管理者や議員の報酬は二重取りだという指摘に、「額については見直しの必要があるかもしれない」と市長が答えています。これを足がかりにして、条例改正を提案し、報酬是正の実現を目指します。

市長!条例って何ですか?
 公民館運営審議会や図書館協議会の委員報酬が予算になかった。条例で決まっているのに計上しないのは条例違反だとの批判を受けて予算を訂正。しかし、他に予算に計上されていない緑化審議会、廃棄物減量等推進審議会、中小企業従業員退職金等福祉共済運営審議会の委員報酬は訂正されない。こっちの条例違反はどうするのだろうか。
 私が批判し続けてきた旧保谷市の条例軽視の行政までもが新市に引き継がれるのだろうか。

議会トピックス
*一部の議員から、議員定数を削減する条例の提案があった。地方自治法の上限は34人、合併特例法では上限が40人。議員の数は市民が考えて決めることです。どのくらい必要でしょうか。
*コミュニティバス導入に向けた調査報告書で、小型バスの導入方針が示された「道路整備をしなければバスは通せない」という市長に「幼稚園バスは通っているではないか」と迫った甲斐があった。
*「プラスチックの焼却を柳泉園の管理者会議で合意」と市長。その後の質疑でそんな事実はないと判明。燃やしたいとの本音が見えた。ご用心、ご用心。
*「高速道路の最低速度は時速80q、制限速度はわからない。」と市長。制限速度60Kmの特殊な道路(36m道路)を何とかして一般道路と思わせたいらしい。だけど間違った理解で推進するな、安全などと嘘八百を言わないでほしい。

選挙違反疑惑 こんなふうに見ています
 注目の合併新市の市長選挙は地域対決を制した保谷高範氏が当選し、一方で選挙違反と指摘されている田中康夫電報問題や音楽家との対談に名を借りた違反ポスター問題を引き起こしました。3月議会で緊急質問をしましたが、残念ながら追いつめきれませんでした。
 「事務所も自分も電報の依頼はしていない。土曜日で確認ができなかった」と市長は言うが、だったらなぜ肩書きのない発信人を長野県知事と考えたのか。電報が来ることを知っていたから確認しないまま発表したのに間違いありません。事務所は責任を免れません。そのことを認めない市長はおかしい。自らも当事者として、結果責任を認めるべきです。
 音楽家との対談も中止してそのことを知らせなかったという道義的問題ではありません。わずか15人の会場しか用意していないのに何千枚ものポスターを貼りまくって、しかもこの催しをやらなかった、だからポスターの掲示自体が選挙の事前運動に当たるんです。ポスターの枚数に比べて異常に小さい会場、これだけで開催の意図がなかったと見なされるのです。こんな選挙をやっていた、そのことで市長としての資質が問われているのです。

インターン実習生レポート
 昨年夏に続き、I-CASのご紹介により、約2か月にわたり議員インターンシップ研修生として山本健太さん(中央大学法学部3年次生)に議員活動を体験していただきました。そのレポートをご紹介します。

 森さんが長らく市民活動をやってきたことと、私が住んでいる大宮市(5月1日より「さいたま市」)に先立って合併した西東京市の現状を見てみたいという理由から、この2ヶ月間、勉強させてもらいました。議会は小学校の社会科見学以来という、身近な政治に無関心だった僕が受けた衝撃は、新鮮であり、そして「このままじゃいけない」と思わせるものばかりでした。
 森さんには、初日から僕が想像していたエラそうな政治家のイメージを崩されました。議員(市民)として政治に向かう姿勢というものが伝わってきました。と同時に大学生の目から見ても「当たり前のこと」が行なわれていない議会を知り、市民がもっと力をつけなくては、ということを痛感しました。そんな議会の中でも、森さんの発言は何か可能性を感じさせるものでした。(研修生:山本健太)

[森てるおのホームページに詳しいレポートも掲載しています]

西東京市議会運営等調整会議 協議結果報告
 西東京市議会は当面、保谷・田無両市の議員46名で構成され、2年後に定数を削減して新市での最初の市議会議員選挙になります。
 今回の調整は2年間の運営を考えるもので、田無にある「代表者会議」は役割を限定して残す、会派は2人以上で作れる、常任委員会は4委員会とし、2委員会を同時開催とする、一般質問は質疑合計での持ち時間制とする、等々が決まりました。
 代表者会議は不要、委員会は同時開催しない、一般質問は一人20分の質問時間を保障する議会活動のハードルは低くするなどの提案をしました。私の提案がすべて通ったわけではありませんが、これまでより市民にわかりやすい議会運営ができる下地を作れたと考えています。

森てるおの介護日記
 療養中の義母が享年81歳で他界しました。しばらく続けるつもりでいた「森てるおの介護日記」は終了します。
 持病の進行が早く、介護の体制を組むために言い争いもしましたが、なんとか最後まで在宅介護ができました。入院はイヤだといっていた当人もきっと満足だったと思います。これを機会に、これからも介護と終末看護についてはこだわり続けていきます。


【旧田無市地区の皆様へ】
 1999年1月、保谷市議に初当選し、ただ一人の無所属市民派として活動してきました。旧保谷市地区には本紙を広範囲にポスティングでお届けしていますが、旧田無市地区はほとんど回りきれないでいます。毎号確実にお読みになりたい方は、定期購読をお申し込みください。また、ご近所に本紙を配布していただける方を募集しています。事務所までご連絡ください。

「森てるおと語る会」にお越しください!
 拡声器9号、お読みになっていかがでしたか。「もっと詳しく聞きたい」「一言、言いたいことがある」どんなことでもかまいません。お話においでください。
 @日時 5月25日(金曜日) 午後7時〜9時
  場所 田無駅南口 イングビル3階 第1会議室
 A日時 5月27日(日曜日) 午前10時〜12時
  場所 西東京市役所保谷庁舎 東分庁舎地下 第2会議室




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