森てるおの拡声器 <第15号> 2002年10月発行  (html版)


 ・田無事務所    西東京市西原町1-4-6-101 TEL.0424-50-7147 FAX.0424-50-7148
 ・保谷事務所(自宅) 西東京市北町3-4-5    TEL&FAX.0424-24-3410

4年間続けた駅頭演説<写真>

市民が主役……未来を作るのは行政か、市民か?
森てるお1期4年の軌跡
―どうなった、森てるおの約束したこと―

 4年前の立候補にあたって、森てるおは「全ての情報を市民に、議会に緊張感を!」と約束しました。その実現のため年4回、議会終了後に「森てるおの拡声器」を発行し、市民の協力を得て全世帯を対象に手配りしてきました。同時に駅頭での配布、マイクを使っての報告も行なってきました。「拡声器」の4年間の配布枚数は60万枚を数えます。見えなかった議会、政策決定のおかしなプロセスなどを少しは見ていただけたことでしょう。市民が知ることで、議会、行政にはかなりの心理的な圧力がかかったようです。
 また、森てるおは税金の使い道、政策のチェックも行なってきました。
* 市民が監査請求や裁判で追及してきた市長交際費を議員の立場でチェックし、350万円の予算に対して84万円余りの支出にとどめさせることができました。
* 議員報酬のほかに、一部事務組合議会や各種委員会、審議会で報酬をもらうのは「出張」先でも給料をもらうようなもの。給料の二重取り(税金から出てる!)。撤廃に向けた「初めの一歩」として、所属している多摩六都科学館組合議員の報酬を半分にしました。その上で報酬を辞退しています。
* 環境問題を大きな課題として、道路、ごみ問題に関わっています。また市民団体と協力して、学校、児童館、公民館などで殺虫剤等の薬剤散布を廃止させました。
* 「道路が狭くてキャンバスは通せない」と渋る行政に「幼稚園バスは走っている!」と、超小型バスでのコミュニティバス運行を求め、はなバスを実現しました。
* 行政のウソを1年にわたり追及し、うそをつかないように求めた決議案を提案。しかし、なぜか反対多数で否決されてしまいました。誰が行政をかばったのか。(決議の経過は中面に)
 『地方政治に政党はいらない!』と森てるおは会派を組まず、一人でビシバシと行政の不祥事を追及してきました。「柳泉園プラスチックごみ焼却事件」「下水道受益者負担金取りはぐれ事件」「図書館協議会条例違反事件」「市長選選挙違反疑惑」「中小企業従業員退職金基金のずさん経理」「コール田無公金横領事件」「シルバー人材センター不正経理事件」数え上げればキリがありません。
 いろいろ起こるのは、市民が行政を追及する法的手段がないからです。「行政が違反をするわけがない、誤って違反しても議会がチェックするから大丈夫」が建前。だけど、議会がチェック機能を果たしていないと、ごらんの通りです。行政のチェック、チェック機能をなくした議会のチェック、まだまだ森てるおの役割は終わりません。

住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)は自由参加に!
 国民の一人一人に11桁の通し番号を付けて、情報管理センターというところで集中管理し、国の仕事に役立てようというシステム。これだけでも相当危ないシステムなのだけど、この番号に自治体で膨大な情報を上乗せして使ってもいいことになっている。番号一つでその人のすべてがわかることになる。牛海綿状脳症(いわゆる狂牛病)対策で、すべての牛に10桁の固体識別番号かつけられているが、人は11桁というわけだ。リスクが伴わない便利さなどないことは常識、便利さか増せばリスクも増大する、「ならば便利でなくていい」という人の権利は認めるべきだ。横浜市で接続拒否者が80万人を超えほぼ4人にl人となった。西東京市に当てはめれば4万2千人が「接続はイヤ!」と意思表示したことになる。住基ネットは利用したい人だけが参加するシステムにするべきだ。

個人情報を守ろう
 住基ネットの個人番号(住基コード)が8月に通知された。住基コードは家族全員がまったく関連しない個人番号になっているのになぜか世帯主あてに。
 市役所では家族と言えども個人情報は委任状がなければ出さないし、住基コードは本人以外には知らせない。それなのに、世帯主あてに通知。「人に見られても番号を変えられるからいいんだ」と行政側からは乱暴な言葉も飛び出している。DV(ドメスティック・バイオレンス)を心配する声か上がっているのに西東京市には聞こえないのか。
 法律は世帯主あてに送る指示はしていない。条例では、本人以外に見せてはいけない個人情報だ。法律にないことが条例で決められていれば条例に従って処理するのが市役所の仕事の仕方。直接、本人あてに送る以外にないはずだ。条例違反は許せない。

36m道路(都道調布保谷線)問題
 「外環の完成を前提にした環境影響評価のやり直しを求める陳情」か採択され、この道路の環境への影響を心配する声が議会ではじめて多数意見になった。市民に問いかけもせず議会か勝手に道路建設促進の決議(1998年)を行なった。東京都はこの決議を盾に「道路建設は議会の意思だ」と環境問題に見向きもしてこなかったが、議会の意思は環境を案じるものに変わった。改めて東京都と交渉していきたい。

ウソをつかないように求めた議案が否決!
 「拡声器」でも一年間取り上げてきた、「プラスチックごみ焼却についての説明会」で、聞いてもいない参加市民の考えを行政が勝手に分類し、多数の理解を得たとウソの報告をして、プラスチックごみの焼却を決めた「うそつき行政」事件。この報告がうそだったのは、1年かかりの質疑で誰も否定できないところに行きついた。しかし、行政がその非を認めようとしないため、[市民の意向を曲解しないことを求める決議」を議員提案した。内容はウソをついてはいけない、ウソに対して適正な処分を、といったもの。提案には桐山議員、蔵野議員及び、高梨議員(共産党を代表して)が賛成者に名を連ねてくれた。採決では市民の会、生活者ネット、二木議員か賛成に加わり、石毛議員、公明党、市民クラブ、自民党、自民西東京が反対した。林議員は退席。
 このような問題では、市民には行政を直接追及する手段がない。議会が行政を厳しく追及しないで誰が出来るのか。議会の怠慢、自殺行為だ。

市民参加条例が出来た!
 継続審議になっていた市民参加条例か成立した。
 市民参加とはすべての市民が実質的に、政策の立案も含めた市の仕事全般に関与することで、単に市民の幾人かを審議会などのメンバーに加えればいいということではない。審議会を例に取ると、中と外にいる市民は同じ立場だ。内容を知り、意見を言うことかでき、言った意見がきちんと議論されてはしめて市民参加が成り立つ。今後の進み具合を注目していきたい。

議会トピックス
*千代田区で罰金付きの「路上喫煙・ポイ捨て禁止」の条例を制定。西束京市では税金で携帯用灰皿を配布し、路上喫煙を奨励?タバコ税を稼ぐためと言っても、市民の健康を犠牲にして商売するのはやめようよ。
*学校選択制の質疑中、「校長会は任意団体」と教育委員会が答弁。へえ〜、市民のサークルと同じなんだ。勤務時間中に開催していないだろうね。
*「市か集めたり作ったりした文書は公文書」当たり前の答弁があった。当たり前と思ってなかった一部の行政マンは、ご改心を!
*議員の権限に議案提案権がある。ところか議会運営委員会で「議員は予算の伴う条例案は出せない」と横車。提案を受けて、該当する委員会できちんと議論するのかルールだ。議員の議案提出を拒む権限は誰にもない。

市民とともに、学生とともに
議員活動インターン生を受け入れています

 NPO主催の議員インターンシップという企画に参加し、今、6人目の学生をむかえています。若者の政治参加を進めるためと言えば大層な話になるのですが、いろいろな体験の一つとして気楽に関わってもらえばいいと思い、続けています。
 どのように関わるかは学生の興味次第。市民運動との関わりでメニューは結構たくさんあり、お好みに合わせて設定します。ただ、旧来の「政治」とは違うので、鈴木ムネオ的政治、地域ボス的議員の実態に触れてもらうことはできません。
 参加学生とはできるだけ多く話をするようにしています。雑談から政治談義まで意見交換ができておもしろい。彼らと同じ目線で見れば、学生の個性の分だけ違ったものが見えてきます。
 私の考えていることは、10年・15年先には一般化すると思っていますが、今はまだ新しいことのようです。従来政治から決別して、活き活きとした社会を自分たちで作るためにも、若者には新しい視点とその可能性を、見て感じてもらいたいと思っています。

インターン生体験レポート(2002年7月〜9月)
 森さんと出会って間も無い頃、こんな話を聞いた。「私は、私が議員を辞め一市民となったとしても政治に参加できる体制を創るために今、議員活動を行っている」と。インターンシップを振り返り一番に思い出すのはこの台詞だ。市民参加のできる政治とは何か、自分なりに活動を通して見てきたことから考えてみたい。 
 市民参加の政治と聞くとまず僕は「市民全員が直接、政治に影響力を持てる場が設けられること」などと本当に単純に考えてしまうけれど、それは現在の政治制度を変えてしまうことになる。では、僕たちはどこまで政治に参加していけるのか?
 何度かこの紙面で紹介されているプラスチック問題で、あたかも市民にアンケートを取ったかのように見せかける行政のやり方からは行政側の市民へのいいかげんな態度がみられる。そして、議会はきっと傍聴しただけでは話の内容がさっぱり分からない。僕は最初、一体何語で話しているのだろうとまじめに悩んだ。そんなこんなで、あれよあれよと議題は採択されていく。これでは僕たちがいくら積極的になっても議会に対し何も言うことができない。行政は市民に背を向けてしまっている。こんな事は分かりきった事実ではないか、と思うかもしれない。しかし原点に戻れば、一般市民からほど遠くなってしまったように感じられる「政治」とは「どのような社会を創るかという方法の摸索」であって、決して一人歩きさせてはならないものだ。
 市民参加の政治とはつまり、開かれた政治を指し、市民が興味さえ持てばいつでも政策決定の在り方を伺える政治が行われていることを意味する。そしてそのために本来、議員は市民に代わり活動をする。僕たちは議員を通して、あるいは議員からのメッセージによって情報を得ることができる。森さんとの活動を通して学んだことはひょっとすると、中学生の頃、「公民」の教科書に書いてあったことだったかもしれない。         (中央大学文学部2年 伊藤健一さん)


「森てるおと語る会」にお越しください!
 拡声器15号、お読みになっていかがでしたか。「もっと詳しく聞きたい」「一言、言いたいことがある」どんなことでもかまいません。お話においでください。

 @日時 12月6日(金曜日) 午後7時〜9時
  場所 コール田無 4階 会議室B
 A日時 12月8日(日曜日) 午前10時〜12時
  場所 保谷こもれびホール 1階 会議室




拡声器のページへ戻る

表紙へ戻る