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 森てるおの拡声器 <第17号> 2003年4月発行  (html版)


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ロングピースウォーク 井の頭公園からアメリカ大使館へ<写真>

改選後の議会は・・・

議長選び顛末記
 1月末〜2月初旬、選挙後初の臨時議会が開かれた。目的は役職や所属を決めること。議長には石毛議員が就任したのだが、議長選びに2日半。その間、何があったのか。
 選挙後の議会で最大会派は公明党。ここから議長を出すのが一番わかりやすい。ところが、与党としてみれば議会対策上は都合が悪い。公明、自民の与党会派にシンパの自民西を加えれば18人でちょうど半数。議長を出せば過半数割れになる。「緊張感ある議会になる」と、多数野党を期待した市民も多かったやに聞いている。ところが民主党が議長に名乗りを上げた。なりたかったのか、ならせたかったのか。自民西とのポスト争いの末に議長席の椅子を獲得。緊張した議会を願った前述の市民たちはさぞかしがっかりしたことだろう。

徒党を組むのは何のため?
 議長が決まれば焦点は報酬の出る各種のポスト。一部事務組合議会の議員や農業委員会委員などは会派の人数に応じてポスト数を割り振っていくことになった。「前回同様、議員歴の長さも考慮したら?」と言ったところ、「前回のは林マジックに引っかかったんだ」「何のために会派を組んでいるのかわからない」と大騒ぎ。そんなに騒がなくってもいいんでないの?報酬をゼロにしてもまだ同じ大騒ぎの状態になるのか見てみたいものだ。最後に余ってきた、報酬が出ないポストに至っては「もうおなかがいっぱいだ」と言う声まで飛び出した。
 市議会議員としての報酬以外の報酬は、市民には大変わかりづらく、納得できないものだ。全廃するまでガンバロー! オオーッ! そこまで力むこともないのかなー?

議長効果で安定議会?
 前述の「石毛議長効果」は、さっそく3月議会に現れました。市民から出された陳情4件が、常任委員会では採択されたものの、本会議では18対17で一転して不採択。こんなケースは増えるでしょう。委員会の結論に反対するのならば、反対理由を説明するのが当然だと思うのですが、本会議では反対討論さえ行われませんでした。頭数だけそろえば理由なんかいいんだということでは、市民に説明が付かないのではないでしょうか。

2003年度予算に反対
 2003年度予算が可決、成立しました。総額は555億余です。歳入が年々減少し、甘い見通しなどできないのに、旧来の国頼みの行財政運営が行われています。
 合併特例債などの借金による負担先送り、また、個人情報を危険にさらす住基ネットに見られるようにリスク先送りの予算だと指摘した上で反対しました。
 一番の問題点は、相変わらずの場当たり行政だということでしょう。西東京市をどんな町にしようとするのか、依然としてビジョンが見えてきません。議論の土台が示されていないのです。都市基盤の整備が市長の一枚看板なのですが、道路を造ってどんな町にしたいのか示されていません。勝手にいい町になるものだと夢想しているのでしょう。続々と林立していく高層マンション群には何の手も打っていませんが、市長の望むまちなのでしょうか。まったくわかりません。
 あちこちから借金、補助金を集めてきて事業だけはこなそうという予算です。その負担をビジョンもなく先送りしようとすることには賛成できません。

住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)〜その膨大な税金の無駄遣い〜
 住基ネットの本格稼働に向けて、住基カードの値段を決める手数料条例改正案が提案された。作成コスト1200円のところ、500円で販売し、残りを国が負担するということだった。しかし、よく聞いてみると、「国がいつまでこの負担を続けるのかはわからない」「販売ではなく貸与(売るのではなく貸す)」だということがわかった。住基ネットはカードを持っていなくては何の役にも立たない。500円でカードの貸与を受けて初めて、「旅先で住民票が取れる」「引っ越したとき、転出・転入の手続きが転入時の一回で済む」「国家試験等の手続きの時に住民票がいらない」などの《恩典》がある。
 しかし、旅先で住民票を取ることが必要な事態なんか想像もつかない。また、引っ越しの時に役所に行くのは今でも転入時の一回で済ますことができる。返信用封筒に切手一枚80円を貼るだけで、わざわざ500円もする住基カードを借りるほどのことはない。
 =カードの有効期限は引っ越すまで、つまり、転入手続きで終わり。次の引っ越しに備えるなら、改めて有料で貸与を受けることが必要。また、資格マニアになって国家試験を受けまくって、4回も受けたら元が取れる。=
 あまり役に立たない、でも予算では3000人くらいの貸与を予定。3000人のために1900万円余の初期投資をし、毎年2000万円余りの維持費がかかる。システムの更新にはいくらの費用がかかるか予測もつかない。今後のお荷物になるからやめるべきだ。

市長交際費 2003年度は150万円に
 市民が明朗化を求めてきた市長交際費。ゆくゆくは廃止すべきと考えているが、これまでのところ、合併初年度の予算額350万円から、昨年度は250万円、今年度は150万円になった。官官接待、与党接待、支持者対策、お義理などの恣意的な使途を市民が洗い出し、やめさせたら、支出は年間80万円程度に収まっている。やればできるじゃん!市民はすごい!

たばこ販売促進費は廃止に
 「健康に有害なものを、公費で市民に勧めるのか!」と廃止を求めてきたたばこ販売促進費が今年度予算で廃止されることになった。いかに病気にさせないかが、最も重要な医療費削減対策といわれているのに、健康保険の財政悪化を嘆きながら、他方では病気になることを奨励するという行政の一貫性のなさが、市民の税金を無駄にしている。また、結果として市民の健康を望まない市政になっている。公共施設を全面禁煙にするくらいの行政になるべきだ。一層の監視、精査が必要だ。

慰霊碑は市民の良識 作るべきだ
 「東大原子核研究所跡地に原爆犠牲者慰霊碑建立を求める陳情」が不採択になった。本会議で委員長に質問して、常任委員会では陳情者の声を直接聞いていない、東大原子核研究所の意味来歴を調査、検討していないなどがわかった。審議が不足していると言わなければならない。
 戦前、日本でも軍隊で原子爆弾の研究が行われていた。しかし、開発に成功しないうちにアメリカによる広島、長崎への原爆投下を受けて敗戦となり、研究そのものが終了した。
 その後、唯一の被爆国として原子力は平和利用に限るものとして、東大原子核研究所が作られた。大勢の市民の被爆という事実が、平和利用のための研究施設としての東大原子核研究所を誕生させた。この研究所が移転し、跡地が公園になることが決まったのだ。慰霊碑の建立場所としてはこれ以上ないほど条件が整っている。しかし、なぜか議会の受け入れるところとはならなかった。再考を望みたい。

「公平委員会」委員の選任に不同意
 市と職員の間の紛争調停機関として公平委員会というものがあります。当然、中立公平な立場で調停に当たることが求められます。公正さが疑われるようでは困るわけです。今回、市長から提案されてきたのは、もう20年も委員をされている方で、しかも以前に、市民が市長を相手に争った住民訴訟で、市長側の法定代理人をされていました。20年も委員に推されるのは市との特別な関係があるからではないかとの疑念を生みます。まして、住民訴訟で市長側代理人をしていたことで、中立性は損なわれていると言わざるを得ません。
 一点の疑念も持たれてはならない公平委員会委員には適当でないとして反対しました。

議員の報酬は高いの?安いの?
 森てるおの生活費、疑問にお答えします

 前号で議員報酬の収支をご報告したところ、多くの市民の皆さんから「森てるおはどうやって生活をしているんだろう?」との疑問の声をいただきました。当然です。
 私たち夫妻は女性が働き続けるのは当然だと考えていたから、ずっと共働きで4人の子育てをしてきました。収入を安定させながら子育てをどうするかは我が家にとっても大きな課題でした。そのころは、女性が転職すると収入が激減するのが現実でしたので、妻の方は転職せずに働き続け、夫が働き方を調整し、世帯収入が落ち込まないようにしてきました。夫が主な収入を得る多くの家庭とは逆です。生活費の面では、森てるおの収入はずっと副収入でした。だから、報酬の大半を活動費にあてることができるのです。
 稼ぎ頭を妻に譲った兼業主夫として、PTA、地域活動、市民運動などは主に森てるおの役割になりました。その結果、森てるおは保育、教育をはじめ、地域の問題に詳しくなったのです。
 森てるおは、報酬について他の議員に同じことを求めていません。議員には十分活動してもらわなければなりませんし、生活費も当然必要です。ただ、世帯の収入すべてを議員報酬(市民の税金)に依存してもらっては困ると思っています。情報公開の対象にする議員活動費を増額して、その分報酬を引き下げようというのが、森てるおの考えです。

ご意見ありがとうございます
 選挙後、多くの方から郵便、Eメールなどをいただきました。差出人不明で返事が出せないものもたくさんあります。 
 ご批判もありますが、反対に賛同できないご意見もあります。なぜかをお答えする義務があると思っていますが、返事が出せません。もちろん、匿名のご意見自体は大歓迎ですから、ホームページを活用するなど、工夫をしてみます。 
 また「平日の昼間に《語る会》をできないか」とのご意見をいただきました。今回、平日の午前中に入れてみました。午後の方がいいのかなとも思いましたが、今回はこれで実施してみます。ご参加ください。また、ご意見もお寄せください。

イラク戦争に反対していきます
 イラク戦争反対の集会、パレードに何度も参加してきました。また、企画する側にも加わりました。戦争で物事を解決しようという時代を終わらせたい、そんな思いでやってきました。
 ブッシュ的な粗野な方法で、人の感情を含んだ物事が解決できるとは思えません、新たなテロや紛争の扉を開いたことになるのではないかと心配しています。
 イラク戦争は間違いなく、これまで「侵略」とみなされてきた類の行為です。国際紛争解決の手段としての武力の行使を否定している日本が、この行為を認めることは、自らの理念−国是−の否定だといわざるを得ません。一日も早い米軍の撤退を求めて、引き続き行動していきます。どうぞご一緒に。


「森てるおと語る会」にお越しください!
 拡声器17号、お読みになっていかがでしたか。「もっと詳しく聞きたい」「一言、言いたいことがある」どんなことでもかまいません。お話においでください。

  ◎日 時  5月19日(月曜日) 午前10時〜12時
   場 所  保谷こもれびホール 1階 会議室
  ◎日 時  5月23日(金曜日) 午後 7時〜 9時
   場 所  コール田無 4階 会議室A
  ◎日 時  5月25日(日曜日) 午前10時〜12時
   場 所  保谷こもれびホール 1階 会議室



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