森てるおの拡声器 <第18号> 2003年7月発行 (html版) ・連絡所 西東京市保谷町5-3-27-101 TEL.0424-50-7147 FAX.0424-50-7148 ・事務所(自宅) 西東京市北町3-4-5 TEL&FAX.0424-24-3410 財政問題学習会にて<写真> ―住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)― 第2次稼動で市民にメリットなし! 大変便利なシステムだとの触れ込みで、去年8月に運用が開始された住基ネットですが、便利さを実感できませんよね。それなのに、個人情報が漏れる恐れがあるという指摘に対して、市長は安全というお題目を唱えるだけ。職員は、市の外に出してしまった情報をどうやって守るのかという質問には一切答えようとしません。市の外に出した情報はもう自分たちの手が届かないのだから、答えられなくてあたりまえです。私たちの個人情報はそんな危うい状態になっています 2次稼動、本格稼動で便利になるの? 1次稼動では各種の手続きで住民票を提出する必要がないと言われました。しかし、パスポートの発行など、国の手続きの大半は本籍(戸籍の記載内容)が必要で、住基ネットの情報だけでは手続きができない。どっちにしても役所に行く必要があるのです。 2次稼動は住民基本カード(住基カード)を発行するということだそうです。発行を受ければ@全国どこでも住民票が取れる、A引っ越したときに役所に行くのが転入手続き時の一回ですむなどのメリットがあると説明されています。しかし、地方での住民票の発行には免許証のような写真つきの証明書があればいいそうです。引越しのときは、今でも郵送手続きを使えば役所には1回行くだけで済んでいます。住基カードを発行してもらう必要はありません。住基ネットは、メリットがない、あったとしてもそれを享受するのは特定の少数者にすぎません。毎年毎年2千万円を使い、住基ネットを必要としない大勢の人の税金で運営するのはおかしい。納得できるお金の使い方ではありません。 市民にメリットがないのになぜ進めるのか 実は住基ネットの核心は、行政の仕事がやりやすくなるように、あなたの体に番号をつけることです。その結果、○○学校を出たあなたと昨日病院に行ったあなた、△△会社で40万円の給料をもらっているあなた。旅に出かけたあなたや買い物をしたあなた。愛のひと時をすごすあなたやビデオを借りたあなた。相互に関連のない、あなたが忘れてしまったことまでがひとつの番号によって集められて、人の目に触れることになる恐れがあります。悪いことをしているわけではないのだから、知られてもいいと言えますか。これだけの情報があればセールスはやりやすいし、犯罪に使われることだって考えられます。民間が手に入れようとするのは当然です。あなたのすべてをひとつに集めるための、決して消せない番号があなたに張り付いた、これが住基ネットです。 ごみ収集方法の統一は何のため?? 「森てるおと語る会」を初めて平日の昼間に開くことにしていた、まさにその日に議会の全員協議会(全協)が開かれることになった。わざとその日にぶつけたんじゃないの?と疑っているんだが、その全協の中で、ごみの収集方法の統一に向けて、保谷地域の可燃ごみ収集回数を3回から2回にするという説明があった。合理化だとか新たな施策展開のためと言うのならまだわかるのだが、ごみの減量化につながるからと言う説明があったので、すかさず噛み付くことにした。 【Q「根拠を示してほしい」A「ごみ減量推進審議会の答申に書かれている」Q「審議会がなぜそんな見解を持ったのか」A「わからない。委員の見識だ」Q「どんな審議資料を出したのか」A「他市の事例を一覧表にして示した」Q「何年分か」A「翌年一年分だ」Q「田無では2回にした年に、保谷に比べて大幅に減量した。しかし2年後で比べたら、変更していない保谷のほうが減り幅は大きい。減量につながった証拠はない。】 市民に事実に反する説明をしないよう、そして審議会が正しく審議するための十分な資料を提供するように求めた。それにしても、審議会は自分で調べたりしないのかねー。これでは、行政が望む結論を出すだけの御用機関になるのが当然ではないか。 あれもこれも継続審査 なんでだろ〜ォ なんでだろ 公共施設での全面禁煙を求めた陳情が継続審査になった。時間切れで先送りになったのではない。「なお調査、審査の必要がある」ということなのだろう。そこのところがわからない。 もう1件。欧米系外国人学校卒業生に認めた大学入学試験の受験資格を、アジア系外国人学校にも認めるように国に意見書を出すことを求めた陳情が宙ぶらりんになっている。外国の学校を卒業した子どもは受験資格があり、留学生としてやってくる。外国の日本人学校卒業生も資格があり、他国で差別されることもない。在日の、それもアジア系民族学校の卒業生だけが大学入試さえ受けられない。なんという差別。入試は選抜試験ではなかったのか。なぜ継続審査なのだろう。 教育基本法改正反対の陳情を不採択 替わりに「改正は慎重に」と議員提案??? 教育基本法の改正に反対する意見書を国に出してほしいという陳情が退けられて、かわりに、「改正にあたっては慎重に対処するように」という意見書案が議員提案され、可決された。「慎重に…」という意味がよくわからない。変えたほうがいいと考えているのか、変えないほうがいいと考えているのか?公明党さん、どっち? 与党でいるというのも苦労なものだ。 公園利用は自己責任で せせらぎ公園の自由池に柵ができて、自由池での遊びができなくなった。陳情は柵の一部に鍵つきの出入り口をつけてほしいというもの。柵の設置理由は利用者の危険防止のためという。柵で完全に防止できるわけではない。とすれば柵は言い訳か。危険はどこにでもある以上、100%の防止策はない。過剰な対策をするよりも、利用者の判断、責任で安全に使ってもらうようにするしかないのではないか。「けがと弁当は自分持ち」と教わってきたが、この言葉は死語になっているのだろうか。 イラク反戦 ―自治と戦争は相容れない― 日本では、「大量破壊兵器は見つかっていないが、なかったとはいえない。フセインが見つからないからといってフセインがいなかったといえるのか?」「フセインが協力しなかったから戦争になったのだ」と居直り、事実に基づかない放言を行っている小泉首相をどうにもできないでいる。マスコミと、政党とりわけ民主党が何の役にも立っていない。戦争するための法律作りに忙しい小泉首相、それを支える民主党。戦争法規が国会議員の圧倒的多数で成立するという恐ろしい時代に、私たちは暮らしている。 しかし、イギリスでは大量破壊兵器が見つからなくてブレア首相が窮地に陥っている。また、ブッシュ大統領は、うそをついてアメリカをイラク戦争に導いたと非難され始め、お尻に火がついてきた。(ボランティアの翻訳グループによる現地レポートに詳しい。以下のホームページアドレスから登録、配信を受けられます。 http://www.egroups.co.jp/group/TUP-Bulletin ) 戦争に協力しない自治体を、誇りを持って作っていきたい。戦争で一番被害を受けるのは非戦闘員の市民だから。自治体外交、民間外交、非戦地帯宣言などできることはたくさんある。 議会トピックス * 電力の安定供給を求める議案への反対討論に「反対するならクーラーを使うな」のヤジ。「暑ければ私のように背広、ネクタイを取れ」と応酬。今夏の西東京市、職員は背広、ネクタイをしなくてもいいことに。 * 公共施設の全面禁煙、ネックは議員控え室と市長室との指摘がもっぱら。否定する材料はなし、か。 * 助役が、またまた東京都からやってきた。私の在任4年半で4人目の助役だ。折々に質疑した。「助役は東京都のポストか!」「任期の4年在任するのか!」「市に助役の人材はいないのか!」いませんと答えたことがあった。だったら、市長一人でやりなさい! 寄稿 広島・長崎原爆犠牲者の顕彰、慰霊碑の建立を! 西東京市原爆被害者の会会長 池田 瑛 「原子核研究所跡地(合併記念公園用地)に原爆被爆者の慰霊碑を」との陳情を出された池田さんからの寄稿です。陳情は不採択でしたが、なお、顕彰碑の建立を求めておられます。 原爆は許すべからざる悪魔の兵器。真珠湾の仇討とはとんでもない言い掛かりで広島長崎市民にその責を負わすことは出来ません。アメリカは相手の心情にお構いなく口より手の方が早い。7・16原爆実験成功。7・26ポツダム宣言。8・6原爆投下と十日おき、矢継早の性急さでした。 陸軍最後の執念は国体護持つまり天皇制でした。皇国史観とはいつか聞いた「日本は天皇を中心とする神の国」太陽の神、天照大神がその孫に日本統治を命じた天孫降臨神話が原典。天皇とは天津日嗣、文字通り天の日輪を嗣ぎ万世一系、天壌と共に窮りなく栄える方。天皇機関説に対し昭和10年国体明徴訓令を出し国体の尊厳なること萬邦無比を強調し終戦までの十年間、徹底的に教育しました。神話に殉じて一民族が絶滅した例は世界史にも例を見ません。 歴史にもしもはないと申しますが、本土決戦とは全国民を地獄の釜に叩き込む所業。松代大本営10粁のトンネルに天皇を移し全滅まで戦うつもり。国民の生命は眼中になく、20年6・22制定「国民義勇兵役法」は男15〜60歳、女17〜40歳を兵士として、「国民抗戦必携」により一人一殺、肉薄攻撃(特攻)を教える。中学3年になれば爆弾を背負わせて敵戦車に体当りと身の毛もよだつ法律でした。私も当時17歳。格好の使い捨て年齢でしたから?? 米軍は太平洋側、ソ連軍は日本海側から上陸すれば挟み撃ちになって阿鼻叫喚のうちに全国土が民族の墓場に…。幸い生き延びても、日本が米・ソに分割占領されれば、かの朝鮮戦争の如く同胞相伐の悲劇も予想されるところでした。 具眼の士、佐藤尚武駐ソ大使はポツダム宣言直前、大本営に切々と直言しています。「国民すべて戦死遂げたりとも社稷は救はるべくもあらず。七千万民草枯れて上御一人安泰たるをうべきや。国家滅亡の一歩手前にてこれをくい止め、民族の生存を保持せんことをのみ念願す」 原爆犠牲者35万人は冷酷非情なるアメリカと頑迷固陋なる帝国陸軍の狭間に立って死し、万世のために太平を開きました。正しい史観に立って、顕彰の誠を尽くしたいと思います。 「森てるおと語る会」にお越しください! 拡声器18号、いかがでしたか。聞きたい、言いたい、どんなことでもかまいません。お話においでください。子ども連れでも、カップルでもどうぞ。(平日、昼間の部は事前にお問い合わせください。) ◎日 時 9月 1日(月曜日) 午前10時〜12時 場 所 保谷こもれびホール 1階 会議室 ◎日 時 9月 5日(金曜日) 午後 7時〜 9時 場 所 コール田無 4階 会議室A ◎日 時 9月 7日(日曜日) 午前10時〜12時 場 所 保谷こもれびホール 1階 会議室 |