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 森てるおの拡声器 <第19号> 2003年10月発行  (html版)


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夏休みは日曜大工で気分転換<写真>

市民の陳情は審議しようよ!
○西東京市議会、市民の陳情8件を門前払いに
 市民から出されていた「浜岡原発の稼働停止を勧告するように政府に意見書を出してほしい」という陳情が8件、「議会で審査をしない」という事実上の門前払いになりました。
 理由は、浜岡原発の所有者・中部電力が、現地で差し止め訴訟の被告になっていて、意見書が裁判に影響を与える可能性があるというものでした。それらも含めて審査するのが委員会です。前に、訴訟当事者の陳情を、当事者間での解決まで継続審査にしていたことがあります。審査もしてはいけないという議会事務局の説明は異常でした。参考までに、東久留米市議会は委員会で審査をしました。そして、全会一致で国に意見書を提出しています。

○門前払いにしたのは石毛議長(民主党)
 陳情は会議規則によって請願と同じように扱うことになっています。私が関わった中では、議会運営委員会(議運)の全会一致で配付だけになった以外は、すべて委員会に回され審査されてきました。今回は、議運で意見が分かれました。ところが、議長権限で委員会に回さないことができるという事務局のアドバイスを受け、石毛議長が自分の権限だからと「門前払い」にしたのです。明らかに議会運営の後退になります。
 石毛議長の所属会派は民主党です。民主党はこの石毛議長の提案に賛成しました。同じ会派だから当然と思われるかもしれませんが、ことは議会運営の原則に関わることです。市民の陳情を審査して、賛成できるかできないかの意思表示をするのは議員の仕事です。審議させないという議長提案に、議長会派だから賛成ということでしょうか。立場が変われば意見も変わるというのでは、民主党は豹変する(?)と思わないわけにはいきません。もちろん、すでに豹になってしまっている会派、党派は語るに値しません。

○イラク関連の陳情は委員会に
 「イラクに自衛隊を出さないよう政府に意見書を出してほしい」という陳情2件についても、議長は「外交問題だから配付だけにしたい」と議運に提案しました。審査しないための屁理屈はいくつもあるものです。これも議運で意見が分かれ、民主党はここでも議長を擁護しました。議会運営は全会一致を原則に行うことになっています。、一致しないから陳情を審査しないというのであれば議長の勝手な都合で、市民の陳情をいつでも門前払いにすることができます。結局、この陳情は休憩時間のあと、な・ぜ・か委員会に回すことが決まりました。議長の意向が変わった理由はわかりませ〜ん。ご都合ですね。

けやき小学校でシックスクールの原因物質を検出!
 建設中だったけやき小学校で9月移転を目前に控えて、厚生労働省の指針値を超える有害化学物質が検出された。新校舎での授業は延期、早くても3学期からにずれ込んだ。また、対策費用などで新たに2200 万円の予算が必要になる。調布市や江東区でマスコミに載るほどの問題になっていた。市は危険性への認識が足りなかったのではないだろうか。
 建設は足かけ3年の計画だったが、補助金が2年しか出ないといわれて工期を短縮した。6月の議会質疑で「十分な養生期間を確保する」と教育長は答えているのだが、調布市では1年もたってから有害物質が検出されている。工事完了後の休ませ時間(養生期間)がとても十分だったとは思えない。シックスクールの病名、シックハウス症候群(化学物質過敏症)は個人差が大きく、子どもほど影響を受けやすい。文部科学省の指示通りにやったと言っているが、小学生の身体に厚労省の基準でいいのかという疑問も残る。根本的には使用部材と施工方法の問題だ。これも指摘をしておいたが、あまり参考にしてもらえなかった。
 冬には課題が発生する。閉め切った教室を暖房すれば化学物質の揮発量は増え、濃度が高まる。シックハウス症候群の発症を皆無にするためには、施行を別の部材を使ってやり直すか、相当長期間養生するしかないだろう。いったい、責任はどこにあるのか。

行政の指標は「市民の納得」
 行政は法、条例に決められたことを実行します。当然です。しかし、法、条例にしたがってさえいればいいわけではありません。それではおざなり。けやき小シックスクール問題、そうではないと言えますか。
 また、おざなりが昂じてくると、結果的にミスを呼びます。そのミスにさえ気がつかないチェック体制の不備も生まれます。下水道はそんなケースでしたよね。他にもまだまだ、ありますよ。
 職員の皆さんしっかりね。管理職の皆さんシステムをきちんと整えてくださいね。

基本構想・基本計画ってなに?
 効果的な行政運営をするために、自治体は長期計画をたてなければいけないことになっています。基本構想・基本計画がそれに当たります。このうち、基本構想は議会の議決(承認)が必要です。そんなわけで、9月議会でこの審議をしました。議決が必要なのは基本構想なので、「独創性がないなあ。名前だけ変えれば他市の基本構想になるじゃん。でも、10年間の計画だから、次の市長のためには固めすぎないほうがいいのかな〜」なんて考えながら質疑をしていると、基本構想が議決されたら基本計画がそのまま市の基本計画になるとの答えが返ってきた。
 「ちょ、ちょっと待って!答弁を含めた30 分の持ち時間でどうやって基本計画まで質疑できるの?」基本計画は合併事業を含めて、高度成長時代そのままの発想。そんな基本計画に質疑もしないで賛成なんかできません! 結局、議案の「基本構想」に反対しました。

― 公共施設― 分煙でなく“禁煙”を!
 6月に提出された「市庁舎、学校など市の施設すべてを全面禁煙にするよう」求めた市民の陳情が、9月議会で採択されました。ただし、健康増進法による受動喫煙防止策を講じるようにとの意見がつき、陳情者の意図は引き下げになりました。
 タバコが健康に悪影響を与えることは明らかなのに、庁舎内では分煙にとどまっています。ネックは何なんでしょうか。
 用事で来た市民は、禁煙でもそれほど困りません。困るのは職員と、喫煙者率の高い議員です。健康増進法では分煙の場合、受動喫煙防止に有効な対策をしなければなりません。その結果、議員や職員がタバコをくゆらすための、市民サービスには必要のない、換気扇付きの閉鎖された部屋をいくつか作ることが必要になります。
 議員や職員がイライラして、応対がぞんざいになり市民が被害を受けるとでも言うのでしょうか。その対策なら公費でやるのはおかしいですよね。
 私も20歳代に7年間ほどタバコを吸っていました。「マナーでしょう!」と粋がって、当時目新しかった携帯用灰皿を使い、灰や吸殻を撒き散らさないように配慮していました。しかし、今考えると目から火が出る思いです。今となっては、ところかまわず吸っていたという証拠なのですから。
 もともと扁桃腺炎で頻繁に熱を出すほどのどが弱く、朝起きたときには咳払いをして、絡まった痰を出すのがいわば日課になっていました。汚い話で恐縮ですが、タバコを吸っていたころはこの痰が真っ黒い色をしていました。そんなものだと思っていたのです。
 ところが、タバコをやめて1年2年と経つうちに、黒かった痰の色がだんだんに淡くなっていきました。黒から茶褐色、そして、濃い黄色から黄色へと変化していったのです。3年を過ぎるころには、白か透明に変わりました。
 タバコが肺の中を真っ黒にしていたわけで、毎日、痰の色の変化をみせられて背筋に寒さを感じていました。やめないでいたらと、恐ろしくなります。
 吸うひとの気持ちがわかる分、タバコをやめてからも喫煙者に対して寛容でしたが、受動喫煙や医療費のことを考えたら、室内外を問わず公共の場所は禁煙にするべきだと今は思っています。市の決断を求めたい。

トピックス
◎ 「こら!○○!起きろ!」市民の怒りの声に「ぴょん!」当の議員が飛び跳ねた。企画総務委員会でのひとコマ。委員会は言わば専門部会。そこで寝ますかね〜、ふつう。民間だったら、くびだよ、く・び!
◎ 燃えるごみの収集回数が、保谷地域で3回から2回に。困るのは生ゴミ。そこで、生ゴミ処理機の購入補助を、補助率と限度額をともに引き上げるよう提案。生ゴミ減量にもつながりますよ〜。
◎ 池の水は土手の低いところからあふれる。セキュリティも同じ。長野県の侵入実験で、住基ネットに外部から侵入できることがわかった。そこからは西東京市民の情報も漏れる。さあ、市はどうする?

−ご協力とご購読のお願い−
 「拡声器19号」をごらんになっていかがでしたでしょうか。「森てるおの拡声器」は年4回市議会定例会が終わったあと、その報告として発行し、市内全域にお届けしています。
 しかし、配布は森てるお自身とボランティアが手配りで行っており、お届けが遅くなったり、地域によってはお届けできなかったりしているのが現状です。
 お住まいの近くで1時間くらい、散歩をかねて配布をしていただけませんでしょうか。多くの方にできるだけ早くお届けしたいと考えています。ご協力お願いします。
 また、毎号確実にお届けするために定期購読をお願いしています。購読料は、本紙一面の最下段に記載した郵便振替の口座番号宛てお送りください。

インターン生体験レポート(2003年5月〜8月)
 森てるおは、学生が議員活動を体験するNPO主催のプログラム「議員活動インターンシップ」に参加しており、今回7人目のインターン生を迎えました。

 「学生のうちに政治に対して今よりもう少し身近に接してみよう。」これが私が議員インターンシップに申し込んだ一番単純な理由です。
 以前までは、テレビ等のマスメディアを通じてでしか政治を認識することはありませんでした。つまり、政治というものが私たちの生活とはまったく違った所で行われているという思いがあったのです。しかし、大学生となり、20歳には投票という権利を得るようになり「もう少し自分から、政治に対して近づいてみよう、議員の方々は実際にどのようなことをして活動しているかを実際に接して体験してみよう。」という思いが湧き上がってきたのです。そのような中2003年5月から8月までI-CASを通じ、森さんの下で議員インターンシップを体験する機会をえました。
 森さんは私の考えていた議員像とは違った人でした。その中でも印象的であったのが森さんの持論「私の持論は議員を辞めるために議員をやっている」ということでした。そのため議会の透明性を高めていこうと積極的に活動していたのです。そして私はこの人のもとでなら、違った角度から政治を見ることができると思ったのです。
 私が実際に短い時間でしたがインターンシップを体験して議員の方々に対して感じたことは、「議員の方々の中にも市民の目線で動いている人がいるんだな、また個人的にもしっかりと勉強をしている人がいるんだな。」ということでした。それは、たとえば、、市民で新規道路建設を考える会があった時一市民として参加している議員の方とお会いしたり、講師の方をお呼びし財政についての勉強会に私自身参加させていただいた時、様々な地域の議員の方々も参加して積極的に意見交換を行ったりという場面を通して実感しました。ただ今後より活動的に行ってほしいと思ったことが1つありました。それは、もっと超党派で様々な意見交換を行う場を設けてほしいということです。これは森さんの話を聞いていて難しいということは承知しているのですがそれでも今後必要になってくると思うのです。
 今回の体験は議員活動だけでなくその他にも森さんを通して様々な世界と接する機会を与えてくれました。このことは私の思考や行動の幅を大きく広げてくれることとなりました。そして、逆に自分から動いていくことでしか思考や行動を広げていくことはできないということも実感させてくれました。そのため、今後とも積極的に様々なことに挑戦していこうと思います。
 (明治大学3年八記建太郎さん)



「森てるおと語る会」にお越しください!
 拡声器19号、いかがでしたか。聞きたい、言いたい、どんなことでもかまいません。お話においでください。子ども連れでも、カップルでもどうぞ。(平日、昼間の部は事前にお問い合わせください。)
  ◎日 時  11月27日(木曜日) 午前10時〜12時
   場 所  保谷こもれびホール 1階 会議室
  ◎日 時  11月29日(土曜日) 午後 7時〜 9時
   場 所  コール田無 4階 会議室B
  ◎日 時  12月 7日(日曜日) 午前10時〜12時
   場 所  保谷こもれびホール 1階 会議室



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