森てるおの拡声器 <第22号> 2004年7月発行 (html版) ・連絡所 西東京市保谷町5-3-27-101 TEL.0424-50-7147 FAX.0424-50-7148 ・事務所(自宅) 西東京市北町3-4-5 TEL&FAX.0424-24-3410 最近はミニバイクです<写真> 市長、それはないでしょう! 今回の一般質問では、前号1面「市長!責任を取ってください!」に掲載した「用途地域の変更」に関しての疑問点を、再度聞いてみました。私の疑問は、市が自分で決めて市民に説明した方針に反した案を東京都が出してきたのに、なぜそれに対して市は何も言わなかったのか、ということです。 用途地域の変更 36m道路沿道の用途地域が低層住居専用地域から準住居地域に変更されると、大きい建物や営業用のさまざまな施設を作ることが出来ます。その反面、となりにいきなり大きな建物が建ってしまうこともあるわけで、「準住居」は住居地域に準じるというより、住居用にも利用できる地域と考えた方が理解しやすいと思います。周りに大きな建物が建てられない場所でよかった、と思っていた人にとっては生活破壊になります。 「よいこと」は市民に説明しないでやっていいの!? そこで冒頭の疑問を市長に問いただしてみました。市長は「都の案はもともと市が都に求めていたものだ」「都が市の要望を断ってきたので市が再考を求め、その要望が受け入れられた」と説明しました。 しかし、市はもともとの案を市民に説明していません。そして、実際には市が市民に説明したのとは違うことが行われました。この点について市長は「いい事をやっているのだから、市民に説明する必要はない」と答弁しています。いいことか悪いことかは市民が判断するのです。「自分(市長)のやっていることが正しいのだから説明など不要」といってしまったら、独断専行ということにならないでしょうか。市民に違った説明をして施策を行なったら「うそつき行政」になるのではないでしょうか。 納得できる未来は情報の徹底公開から 私は「市長の行政手法を質す」と通告してこの質問をしました。保谷高範市長の行政姿勢は「うそつき行政もいとわない」ということです。 私は市民が納得できる政治、そのための情報公開を一番の課題にしています。何をするか以上に、どんな説明をしたのか、本当に市民が理解し了解したのかが重要なのです。うそつき行政を市民が納得するわけがないでしょう。市民に説明しないことを当然と考える人には市長の資格などありません。 陳情、またしても審議されず! 「日米地位協定改正についての陳情」が出されたが、石毛議長はまたしても審議に回さなかった。外交問題であるとか、市内に米軍基地施設がないなどいろんな理由が並べられていたが、基地を抱えた自治体の苦悩は西東京市も共有すべきだ。私は西東京市議会が客観的かつ見識ある見解を出すべきだと考えているが、審議させないというのでは話にならない。十分に議論した上で結論を出すというのが「議論の府」というものではないか。市民の皆さんはどのようにお考えになりますか? 陳情、さらなる危機に!! 継続審査になっていた「中央防災会議に浜岡原発震災調査特別委員会の設置を求める意見書に関する陳情」は残念ながら不採択になった。この間、議会事務局の努力でさまざまな資料が集められ、私は大変ありがたいと思ったのだが、議会運営委員会では「説明できる立場の職員がいない。」「資料集めだけに終わってしまった。」「このような陳情を審査するのは無理がある」などの意見が出た。またまた新種の陳情拒否理由か?陳情者に聞けばいいでしょ。議論するのが役目でしょ! 下保谷図書館と住吉公民館は<移設>なのか? 保谷駅南口再開発ビルに下保谷図書館と住吉公民館を<移設>するという。移設ならこれまでの機能が十分に保全されるのかといえばその保証はない。教育長は公民館・図書館は貸し館利用が大半だ答えており、トップが市民の生涯学習活動、社会教育活動をそんなふうにしか見ていないのは問題だ。 私案としては「住吉公民館は現地で立て替えられる施設にそのまま残し、代わりに再開発ビルには女性センターを入れる。下保谷図書館は機能拡充のために再開発ビルに移転し、現在の図書館は、こどもたちに関わる機能を中心に残して、こども図書館に特化する。」いかがでしょうか。市長の考え次第で可能性はあると思いますよ。 「保谷駅南口再開発計画の縮小を求める陳情」 この陳情は計画中のペデストリアンデッキ(空中遊歩道?)と第2街区(西武鉄道が主要テナント)の撤回を求めたもの。デッキの橋脚が一階歩道部分の道巾を狭くする上、デッキを使っても都道の向かい側には行けません。また、市内方面からの通勤客が利用しやすい構造ではないため、無駄な構造物との指摘は十分理由があると思います。 陳情はまた、第2街区は税金を西武鉄道のために使うものだと指摘しています。行政は第2街区ビルに公共施設を入れる考えを出しましたが、議会では、突然出されたその考えを十分検討しておらず、私はまだ「一部修正すれば計画を進めていい」との結論に至っていません。第2街区を除いて駅前広場がどう作れるのかも検討する必要があります。ひとつの問題提起としてはわかりますので、賛成するか反対するかは迷いました。しかし、最終的には「一部修正で賛成、といえる段階ではない」と考え反対しました。 文教委員会、委員外議員の発言を認めず! 委員会では委員以外の議員(委員外議員)の質疑が規則上認められていますが、今回の文教委員会では、陳情の審査で質疑を求めた委員外議員の発言を、なんと!採決で不許可としました。委員外議員の質疑は「岡目八目」つまり横から見ていると当事者と違った視点で物がよく見えることがあるので、審議・審査を十分に尽くすという観点から設けられている制度です。だから、委員外議員の発言が認められています。それを認めなかっただけで委員会の審議は十分ではなかったと判断せざるを得ませんよね。 最近はいろいろなところで、民主主義における多数決の意味をはき違えて、議論ではなく数だけで押しまくる、乱暴な時代になってきました。地方議会はそうあってほしくないですね。 トピックス * 下保谷図書館の保谷駅南口再開発ビルへの「移設」を念頭においた都市計画の変更が審議会で決まった。その翌日に市民に対して初めての説明会が開かれた。順番が逆でしょう? * 4月から「市が管理する施設」が屋内全面禁煙になった。議会だけは特別扱いにしようという目論見も消えた。市民の努力が実った。 * 「君が代斉唱時の生徒不起立は教師の責任」東京都教育長の発言に茂又教育長が「重大なものと受け止める」と。日の丸・君が代は生徒への強制へ。国会答弁も議会答弁も嘘だった。 * 公共施設での農薬散布はやめるようにしていくとの市長答弁。学校ではこれまでも使用してこなかった。教育委員会が一番進んでいる。やれば出来る。 * 三共製薬跡地に住宅・マンションとイオンが進出。準工業地域だが、工場がなくなっても「準工業地域」スーパーもマンションも建て放題。なんだかへ〜ンな話。 森てるおの原点 「森てるおというのは何なんだ?」「どういうやつなんだ?」多くの市民がそうお考えではないでしょうか。これまでの「議員」という範囲からは少しはみ出した、ヘンな人間で理解できない、ということのようです。 森てるおの一番の特徴は個別の利権や利害を背負っていないということです。行政でも議会でも、筋道が通っているかどうかに一番の関心を払っています。研修に来た学生インターンが「森さんは教科書で習ったとおりの事をやっている」と言っていました。誉め言葉かどうかは今もって判断し切れませんが、そのとおりだと思います。 多くの市民が「民主主義とはつまるところは多数決のことだ」とお考えのことでしょう。では、多数決とは何なんでしょうか? 私は民主主義とは納得づくで物事を決めることだと思っています。話し合いを通じて反対者を説得できれば、それが一番の民主的解決なのではないでしょうか。そうしようとしても現実にはなかなか意見が一つにまとまるというのは困難です。そこで、もうこれ以上話をしても平行線だとお互いが認めたときに取る手段が多数決だと私は理解しています。言い換えれば、多数決とは少数者を「多数になれなかったのだから仕方がない」とあきらめさせ、引き下がらせる手続きだと考えています。そのためにどうしても必要なこと、それが「納得」です。他人が押し付け納得させることではなく、自ら納得する、その条件を積み上げる作業の一つ一つが民主主義です。情報公開はその大前提です。全てを知った上で議論をして、主張したがかなわなかった、ここで初めてものごとが決するのです。「民主主義は時間がかかる」といわれるゆえんです。 もちろん多数決といえども決められないことがあります。それは人権に関わることです。多数決で他人の「人としての権利」を奪うことは出来ませんから。 皆さんが習った民主主義の実現をめざす、これが森てるおの原点です。 「森てるおと市民の広場」(旧「語る会」)を開催します 『拡声器』22号、いかがでしたか。「わからなかった、聞きたい」「ひとこと言いたい」なんでも結構です。「森てるおと市民の広場」でお話しください。 『拡声器』は配布協力者と森てるおがお届けしています。「市民の広場」当日までに届かないこともあります。お話はいつでもお伺いしますので、お気軽にご連絡ください。 ◎日 時 8月27日(金曜日) 午後 7時〜 9時 場 所 西東京市民会館3階第1会議室 ◎日 時 8月28日(土曜日) 午後 7時〜 9時 場 所 コール田無 4階 会議室B ◎日 時 8月29日(日曜日) 午前10時〜12時 場 所 保谷こもれびホール 1階 会議室 |