森てるおの拡声器 <第27号> 2005年10月発行 (html版) ・連絡所 西東京市保谷町5-3-27-101 TEL.0424-50-7147 FAX.0424-50-7148 ・事務所(自宅) 西東京市北町3-4-5 TEL&FAX.0424-24-3410 韓国仁川空港にて<写真> アスタ市営駐車場は指定管理者を公募せよ 地方自治法の一部改正によって、公的な施設はすべて、直営にするかまたは指定管理者に管理委託をしなければならなくなった。大きな施設なら指定を受ける企業はたくさんあるが、市町村の持っている施設の規模はたかが知れている。企業が満足するほどの収益が上がるのか、収益が上がらなければ委託費を高くして参入企業を待つことになる。国も乱暴なことをやるものだと思うが、法律ができてしまった以上は致し方ない。西東京市では、こもれびホールとスポーツ関係施設、アスタ市営駐車場で指定管理者を公募する方針を打ち出し、そのための条例が6月議会で成立した。 議会の審議では「こもれびホールやスポーツ施設は市が主催事業を行っており公募を先送りすべきだ」という意見が多く出された。その結果、2年間は指定管理者として文化スポーツ財団を指名することになった。ところが、市はこれにあわせて市営駐車場の指定管理も特命契約(業者を指定した契約)で、アスタ西東京に委託することにした。「文化・スポーツ」のようなソフト事業を一緒に請け負う企業が多くないというのは理解できる。しかし駐車場は施設の管理だけだし、実績のある企業はいくらでもある。(株)アスタ西東京への特命契約は、元田無市長が社長をしているという以外の理由は見当たらない。「文化・スポーツ」施設の公募先送りに便乗したものとしか思えない。 表向き「収益が上がれば一定割合で委託会社の収入になる『利用料金制』について検討するため」と説明するが、私が提案した6月議会では「導入しない」と回答していた。その際、何らかの割合で売り上げの増加分を委託会社の収入に反映させ、昇降式駐車部分の活用も図るというので矛を収めた。それなのに、いまさらとってつけたように利用料金制を公募先送りの理由にするのが胡散臭い。また、これまで(株)アスタ西東京は昇降式駐車部分の活用は難しいとして拒否してきたのに、指定管理者になったら「できる」というのも胡散臭い。 *アスタ社長問題どうなった? (株)アスタ西東京の社長問題については、具体的進展はない。議会の中では「市の持ち株比率を50%以下に引き下げたい」と答弁しているものの、まだ具体的な話にはなっていない。市の持ち株比率を下げて、元市長が天下りを続けることへの批判をやわらげたいというのが目的なら、今すぐにでも実行してもらわなければとても理屈に合わない。 (株)アスタ西東京には助役が取締役に就任している。しかし、坂口市長の後援者(社長)を相手にしてどれほどのことが言えるのか。言えないというのが常識的な世間の見方だ。支配株主としての意見を主張できているとはとても思えない。引き続き早期解決を求めたい。 議員の永年勤続表彰って・・・? 西東京市議会がかかわる「市議会議長会」が全国・関東・東京と3つあります。それぞれが表彰制度を持ち、7年(2期目)・10年(3期目)・15年(4期目)などの区切りで「永年勤続表彰」を行なっていました。「市民自治をめざす三多摩議員ネットワーク」では、対象者が表彰を辞退すると同時に、制度の廃止を求めてきました。その結果、昨年「全国」が制度を廃止しました。「関東」からは先ごろ、制度の今後についてのアンケート依頼があり、本市の議長は会派代表者会議の協議を経て「廃止」の回答をしました。 議員の任期は4年、「永年勤続」という考え方自体が変です。しかも、いわば「身内の誉め合い」に過ぎない制度が税金で維持されてきたことに驚きます。これまでの議員は誰も、こんな制度に矛盾を感じなかったのかと不思議になります。 私は年明けに7年表彰の対象になりますが、もう辞退の意思表示をしました。 *市にも同様の制度が・・・ 功労表彰という形で特別職公務員を表彰する同様制度が市にもあります。市の特別職に在った人を退職後表彰するというもの、合併でこの制度を条例化するときに反対しましたが、反対したのは私一人だけでした。特別職には報酬が出ていて、功労があって当たり前、市民にしてみれば功労がなければ報酬を返してもらいたいくらいです。 市長の所信表明の「基本姿勢」は本当? 与党からリサイクルプラザへの質問が相次いだ。材料は市長支持派議員の会議(与党会議)で配られた、検討経過を記載した資料。自民、公明は「そんな資料はもらっていない」と憤激。私ももらっていなかった一人。 所信表明の基本姿勢には、「一党一派に偏しない市政」「公正公平な市政」とある。だけど市長の本音は、初議会での発言どおり「議会の中にも支持してくれる人とそうでない人がいる」ということ。これって、一党一派に偏してない?公正公平っていえるかな? 議員定数削減案が議題に 議員定数は現在36名、次回から30名(法定上限34名)。さらに28名以下にと市民が陳情、自民・公明が28名を議員提案。休会中に審議することになった。「仕事もしない議員がウジャウジャ」という市民の声はよく聞く。私は「では仕事をさせよう」という発想だ。定数削減は経費節減のためという。しかし、仕事をしない議員に払う報酬は1円だってムダ。定数削減をしても、仕事をしない議員を淘汰できなければ単純にムダの額が減るだけ。むしろ、報酬をいくらにするかも含めて、仕事をさせるシステムこそが必要だ。皆さんはどう思いますか。 本来、地方政治に政党はいらない。しかし現状は、無所属新人が当選票を集めるのは難しい。人数を減らせば政党化が進む。政党化すれば議会は必然的に不透明になる。(政党内の議論も、多数派を作るための政党間協議も非公開。裏での合意が崩れるから議会では賛否の表明だけで議論はしない。だから不透明は「必然」)もちろん、無所属がいても不透明にならない保証はない。しかし、透明化できる可能性が残る。そのくらいの議員数が必要だ。 施設内禁煙、議員は徹底すべきだ 市が管理する施設は建物内全面禁煙、庁舎内にも例外はないとのこと。吸っている市民には指定場所での喫煙をお願いしているそうだ。ところが管理者が知ってか知らずか、議会棟の一室、市民クラブの控え室ではこの1年余り、紫煙があがり続けていた。職員が知っていたとしても、議員に注意するのには躊躇するのが現実だ。決して黙認しているわけではないだろう。そのことは理解しているものと思っていた。 最近になって何度か「もうやめたほうがいいのではないか」と進言したのだが、あまりいい返事は聞けなかった。そんないきさつがあって「庁舎内禁煙に例外はあるのか」と委員会の場で施設管理者に質問することにした。 市民に見えない「密室」だけど自主的にやめようよ、議員なんだから。それとも、もうやめただろうか。 西原樹林会、事実上解散へ 設立時に施設建設費補助金を不正に受け取ったとして問題になっていた社会福祉法人西原樹林会が事実上解散することになりました。 この不祥事は特別養護老人ホーム「青い鳥」の経営にも当然、暗い影を落としていました。しかし、不祥事の責任を取って退陣した前理事に代わって就任した理事の努力で、このたび、社会福祉法人と「青い鳥」の経営権が別の優良法人に引き継がれることになりました。入居者や利用者の不安も解消されたことでしょう。 理事の方々は西東京市と入居者、利用者にとって大切な施設の存続のために無報酬で尽力されたと聞き及んでいます。大役を果たされた理事の皆さんに敬意を表します。ご苦労様でした。 トピックス ☆ 第2次行財政改革大綱で市長のマニフェストはズタズタに。行政のあり方そのものが問われているのに、スクラップ&ビルドでこれまでの行政のままやっていけると考えるほうがどうかしている。 ☆ 補助金の見直しが進んでいない。勤労者福祉サービスセンターは事業のわりに人件費が多すぎて、天下り先になっている。補助金の即時廃止を。 ☆ 住基ネットにかかった費用はこれまでに1億1千万円。この先いくらかかるのか。住基カードの発行枚数は現在1,573枚。効果のほどはどのくらい? ☆ 市長の車座集会には「独演会じゃないぞォ!」との批判も多い。市民と話す取り組み自体は評価するが。 ☆ 自民党・公明党が推し進めた郵政民営化。1年前の市議会では自公一丸となって民営化絶対反対の意見書を可決したんだったよな〜。節操がないというか・・・ インターン生体験レポート(2005年7月〜9月) 森てるおは、学生が議員活動を体験するNPO主催のプログラム「議員活動インターンシップ」に参加しており、今回は2人のインターン生を迎えました。今号は荒井さんのレポートをお伝えします。 私は、7月下旬から9月下旬までのおよそ2ヶ月間I-CASの第18期議員インターンシップに参加しました。動機は『夏休みを有意義に過ごしたい』『政治のことを少しでも知って自分の視野を広げたい』と言ったものだったと思います。また正直なところ、私自身政治家の方々に対してあまり良い印象を持っていなかったのですが、少しでもその裏側を見ることができ身近に感じることができればというのも理由の1つでした。 インターン中は、駅頭でのビラ配りを始め裁判傍聴・ポスティング・議会傍聴・裁判のための原告者勧誘・タウンミーティングなど沢山の活動に参加させていただきました。 駅頭でのビラ配りは、朝7時〜9時に西武線沿線で行いました。駅頭の日は5時には家を出ていなければいけないという少々ハードな状況でしたが、何とか遅刻もせずに参加することができました。初めのうちは受け取ってもらえるのか不安もありましたが、私と同年代の人から高齢者の方々まで、沢山の方が受け取ってくださいました。無言で通り過ぎてしまう方もいましたが、案外快く受け取ってくださる方や、『頑張ってください』『お疲れさま』と声をかけてくださる方もいて大変やりがいを感じました。また、私たちインターン生の他にも奥さんや市民活動をなさっている森さんのお知り合いの方などが進んで参加されていたので、『日頃から努力なさっている方には、自ずと支持者がついてきてくれるものなのだな』と感じました。 そして道路訴訟のための原告者勧誘の時には、実際道路公害を体験された方のお話を聞くこともできました。私自身は生まれたころから畑に囲まれた田舎に住んでいたため、公害などには無縁の生活を送っていましたが、この方のお話を聞き対岸の火事では済まされないと思うと同時に、住民の声を無視した行政側のやり方に憤りをも感じました。『デメリットしかないこの計画をどうして無理やり進めようとするのだろうか』今でもこの計画は止まることなく続いています。 夏休みの間、議員インターンシップとして政治について触れてきましたが、活動を終えた今私の中での政治についてのイメージががらりと変わりました。『政治は決して私たちに無関係な物事ではなく、むしろ未来を担っていく私たちが積極的に関わっていかなければならない物事なのだ』という考えを今では持っています。そのためか、前よりニュースをよく見るようになりました。今現在の日本は良い状態とは言えないけれど、私たちが政治を見つめ真剣に考えていくようになれば、きっと変えていくことができると思っています。 最後に、この場を借りて今回のインターンでお世話になった森てるおさんを始め、森さんの関係者、同じインターン生の宮本君。そしてI-CASの方々に深く感謝申し上げたいと思います。ありがとうございました。(獨協大学 法学部法律学科 1年 荒井智絵) お知らせ・・・「森てるおと市民の広場」 どうぞおいでください 拡声器26号をお読みいただき、ありがとうございました。お読みになったご感想はいかがでしょうか。納得される方もおられるでしょうし、かえって疑問が深まったとおっしゃる方もおいでだと思います。どうぞ、市民の広場においでください。 ― 「拡声器」は協力者と森てるお自身が手配りでお届けしています。「市民の広場」開催までに届かないこともありますがご容赦ください。ご購読くだされば、別途郵送させていただきます。なお、お話があれば随時お聞きしておりますのでご連絡ください。― 1 11月26日(土) 10時〜12時 西東京市民会館 3階 第4会議室 2 11月26日(土) 19時〜21時 コール田無 4階 会議室B 3 11月27日(日) 10時〜12時 こもれびホール 会議室 |