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 森てるおの拡声器 <第45号> 2011年1月発行  (html版)


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選挙で遊説中<写真>

森てるおトップで当選!−西東京市議選−

 個人票としては異例の5,426票(得票率8.5%)をいただき、森てるおがトップ当選しました。ありがたいことです。投票してくださったすべての皆さんと喜びを分かち合いたいと思います。
 今回の選挙は表向き「争点なき選挙」に見えました。現職議員はそう願い、新人議員は政党所属で先輩批判はできません。争点隠しだったのです。

報酬引き上げへの市民の審判
 選挙は今後4年間の政策を問うものであると同時に、4年間の実績を問うものです。3年前の報酬引き上げは後者です。これが争点にならなければ、市民は意思表示の機会を奪われます。森てるおだけが報酬問題を取り上げたので、賛否の一方が森てるおに集中したのは当然です。集まった票数はそのまま市民の怒りの大きさを示しています。
 報酬の引き上げは議員の資質に関わる大問題でした。6人しか落選しない中、そのすべてが現職であるべきだと考えて、森てるおは「現職を落とそう!」と呼びかけました。現職落選者の大半が民主党だったせいで、国政の逆風という見方が出ています。ご当人たちも自分のせいで落ちたとは言いません。しかし、新人が当選しているのですから、実績がマイナス評価だったのです。リベラル層が多い民主党、社民党の支持者は、報酬引き上げを「裏切り」と受け取ったのでしょう。自民党は利害関係の繋がりが強く、公明党は内部での調整を済ませていたのでしょう。共産党は新人を擁立しなかったことに救われ、みんなの党は新人2人を擁立し、現職落選に貢献してくれました。
 西東京市民が「悪いことをしたら落とす」を実践すれば、議員の意識が変わり、間違いなく市政は良くなります。「悪いことをしても落とさない」ではだめですね。

市民が主権(権限)をにぎる時代へ
 少数与党で市政の先行きを心配する向きもありますが、心配は要りません。市民が行政や議会を監視すれば勝手なことはできません。その上、森てるおが前号で提起した住民投票制度を、今では総務省が必要だと言っています。自治体の主人公は市民なのですから、その町の未来を市民の過半数の意志で決めるのは当然のことです。これまで市長や議会がその権限を手放したくなかったから住民投票制度ができなかったのです。しかし、名古屋市や阿久根市の事態がそれを壊しました。両市では住民投票が事態の解決手段になったのです。お互いの首を飛ばしあうのは市民主権への一里塚です。市民意志に従うことが制度化されれば、首を飛ばさなくても事態は解決します。
 森てるおへの投票は市民自治を求める市民の声であったと受け止めています。



西東京市議会議員 3期やったら 家が建つ
 前号で森てるおがこれまで使った議員活動費のご報告をしました。11年間で4千万円を超えています。議員報酬の年額は900万円ほどです。500万円〜600万円で世間並みの生活はできるはずですから、3期で4千万円ほどが余ってきます。これは本来活動費に当たるはずですが、もし活動費に使わなかったら、立派な家が建つ金額です。
 議員の皆さん、しっかり活動費を使って活動しましょうね。そして、きちんとその収支報告をしましょうね。

議員報酬は引き下げを!
 市長は、報酬審議会や議会で十分に話し合って議員報酬を決めてもらっているという考えで、部長級職員を基準にしたと答えています。報酬審議会は議員の報酬はその80%が妥当だとしています。そもそも30年以上も常勤してきた職員の生活給と任期4年の非常勤職の報酬(生活費+活動費)を同じ土俵で論じること自体が間違っています。
 いま全国的に議員報酬の引き下げが課題になっていますが、下げた結果が西東京市の基準に合致するわけではありません。西東京市があくまでも職員給料とのリンクに固執するならば、森てるおは議員報酬の引き下げと同時に職員給料の引き下げに言及していかざるを得ません。
 すでに全国的にはボーナスについて人事院勧告以上の支給月数の削減、職務割増の廃止などが対象に上がっています。西東京市はどうするのでしょうか。
 議員報酬は西東京市では少なくとも引き上げ前の水準まで引き下げるべきでしょう。その後の議論はそれからです。

普通教室のクーラー
 選挙前の12月議会で、普通教室へのクーラー設置を主張する議員が何人もいました。中学校給食のときと同様ですが、これらの人たちの「これをやるしかない」という説明にはうんざりです。中学校給食の導入に当たっては、他の教育関係予算は軒並み減額されました。今度はどこを削るのでしょうか。中学校給食が予算に与える影響が心配という人もいました。しかし、森てるお以外の全員が導入に賛成したのだから、いまさら言っても泣き言にしか聞こえません。私は、中学校給食を導入していなければ、クーラー設置は考えられる選択肢だったと指摘しておきました。
 中学校給食同様、クーラーについても市民の中に多様な意見があります。もちろん導入賛成から、地球温暖化を懸念する声、夏休みを長くすればいい、午前中だけの授業にすればいい、緑のカーテンだ、散水だといろいろです。私は「よしず(葦簀)設置」派で、室内の温度が一定程度を超えたら授業を中止すればいいと考えています。
 市民に考える材料を提示し、予算の許す範囲を市民が定め、子ども達のための最良の方法を討議し、市民自身が責任を持って決めることが必要だと思います。

ふたつの陳情、採否を分けたものは…
 東大農場で生息が確認されたオオタカの生育環境を保全するように求めて、陳情がふたつ出されました。一つは環境の保護に絞ったもの、もう一つはそのために必要となる、進行中の諸計画の中止、延期に言及したものでした。
 「オオタカが生息しているから環境を保全する必要がある」ということではなく、「オオタカが生育できるほどの貴重な環境を保全することが必要」なのです。それを壊す計画は中止、休止、廃止で当然です。環境が保全されていれば、一時的にオオタカがいなくなっても、また戻ってくることができるのです。
 ふたつの陳情、進行中の諸計画に言及したものは不採択になりました。しかし、一方だけに賛成という理屈がわかりません。オオタカがいなくなれば計画を進めてもいいと考えているのでしょうか。計画を進めれば永久にオオタカは戻ってきません。
 オオタカの住める環境が西東京市に残っているということが貴重だと考えれば、ふたつの陳情はともに採択されるべきでした。

市長ってな〜に?
 12月議会で坂口市長は、市政運営は条例に従って行なっているので、独裁者ではないのだから市長といえどもそれに従うのが当然だと答弁しました。当たり前の答弁のようですが、まやかしの答弁です。
 市長が条例に従うのは当然ですが、市長は、その条例の提案権を持っています。前号で紹介した「(二重払い報酬を)払ってくれるから、もらってる」という答弁と同じで、無責任としかいいようがありません。市長は「決まったから従っている」立場ではなく、自分の意志で「決めてもらって執行している」という立場です。決まったことに従って執行するだけなら市長は不要です。事務屋さんがいれば十分です。
 森てるおは坂口市長に対して、「何を基本にして政策を組み立てているのかわからない」と批判してきました。でも、「決まったことに従うだけ」だったのだから、わからないのも当然でした。基本にする政策は何もないということですよね。

どうする、森てるおの報酬
 森てるおは3期目の当初約束されていた報酬(月額49万5千円)を任期の途中で、議員の都合によって増額したことは市民との約束に違反するとして、増額分の受取りを拒否しました。ところが、増額分を含む全額を受け取らなければ渡さないというので拒否したら、生活費、活動費を含めて一切の報酬を法務局に預けられ(供託され)、受け取れなくなりました。
 この任期を終えるにあたって、森てるおの要求分だけを供託金の中から受け取り、この2年9ヶ月の間積み重ねてきた借金の精算をします。残額は法務局に供託金として残ります。
 新しい任期に当たっても、「引き上げは必要ない」「泥棒に追い銭のようなもの」と批判してきたことを踏まえて、引き上げ前の金額との差額については、将来市に返還するため、適切な手段を講じるつもりでいます。
 公費で支払われる議員報酬ですから、一層の透明化をめざし、生活費と活動費の分離、活動費の使途報告の義務化などでの透明化を求めていきます。応援よろしくお願いします。

市議選異聞
 森てるおの得票数は生活者ネット(2人)の票を大きく上回り、みんなの党(3人)の票に匹敵するものでした。お祝いをくださった方々の中には「あと2人出せたんじゃない?」「一緒にできる人を増やしたほうがいいのに」と助言してくださる方もありました。しかし、多くの方々は森てるおの「筋を通す姿勢」に共感してくださったものと思います。仲間を作り、その結果軟弱化した森てるおだったら支持されたとは思えません。
 たとえば、報酬問題で言えば、森てるおと歩調をあわせることができる議員がほかにいるでしょうか。意識が高い低いではなく、無報酬で生活や議員活動を続ける条件があるかどうかという点で難しいと思います。そうすると、共同歩調をとるためには森てるおが仲間に合わせることになり、軟弱になってしまいます。議員はだれもが、自分ができる精一杯を、無理をせずやればいいんです。
 仲間を組んでいなくても、森てるおへの市長の攻撃を議員に対する攻撃と捉え「自分は同じようにはしないけれど、森てるおに対する対応は間違っている」と主張する議員がいても不思議ではないのですが、現職議員の中には全くいませんでした。
 結果論ですが、報酬問題を争点にして選挙に参加する無所属候補がいれば、みんなの党や森てるおではない受け皿として当選していただろうと思っています。
 そんな議員がいれば「別個に進んでともに戦う」ことが可能だと思います。そんな人の登場は大いに期待したいと思います。



どうぞ 森てるおと市民のひろば お越しください
1 2月26日(土)午前10時〜12時 西東京市民会館 第2会議室
2 2月26日(土)午後 7時〜 9時 コール田無 会議室B
3 2月27日(日)午前10時〜12時 保谷こもれびホール 会議室

 「森てるおと市民のひろば」は西東京市にとっての焦眉の課題について、市民の皆さん同士で話し合っていただくために、森てるおが用意しました。皆さんのお分かりにならないことについては十分ご説明しますが、議論には森てるおも参加者の一人として加わります。



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