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 森てるおの拡声器 <第48号> 2011年10月発行  (html版)


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自宅庭で放射能測定<写真>

放射能を測れ!

 市は8月までに市内6箇所の定点測定に加え、全小中学校の校庭、保育園園庭、大規模公園等の空間線量と、学校プールの測定を終えたそうです。あとに残されているのは放射性物質が溜まりやすい「ホットスポット」を含む土壌と給食食材ですので、この部分の測定をどうするのか質問しました。
 市長の答弁は驚いたことに「ホットスポットはない」「暫定規制値を超えた食品は流通していないから、市場から調達している食材は安全」というものでした。
 ホットスポットは近隣市でもこの間、相次いで見つかっています。事実が市長答弁を覆していますが、西東京市はそもそもホットスポットを測っていないのです。調べもしないで「ホットスポットはない」とよく言えたものです。
 また、暫定規制値を超えた牛肉が流通していたのは周知の事実です。牛肉は全頭検査で安全を宣言していますが、他の物のように小数のサンプル調査だけで安全を宣言するのはとても出来ません。さらに各方面から、そもそも国のいう暫定基制値で内部被曝が防げるのかという疑問が出されています。
 福島原発事故前に日本が持っていた規制値は、チェルノブイリ原発事故のあとに定めた食品の輸入規制値の370ベクレルでした。フクシマ後は国産農産物に限って500ベクレルまでいいことになりました。(輸入規制値はそのままです)ほんとうに安全かという疑問があって当然です。

チェルノブイリ、事故のあとでは
 チェルノブイリ現地のベラルーシ、ウクライナ、ロシアなどは、事故後の放射能による健康被害の頻発を受けて非常に厳しい規制値を定めました。(中面に一覧表を掲載)たとえば水は10ベクレル(日本は200ベクレル)主な食品は40〜60ベクレル(日本は500ベクレル)などです。日本の政府が本当に国民の安全を守ってくれるとは思えない状態になっています。また、放射性物質が各地に拡散してしまった結果、今後は放射能汚染のない食物を見つける方が難しくなってきます。西東京市民が給食食材の放射能値を知りたい、産地を知りたいと望むのは当然のことです。
 市場に流通している食品も、食べていいものかどうかを市民一人一人が自分の責任で選ぶ時代になってしまいました。チェルノブイリの経験に照らせば、相当の長期にわたる注意、対策が必要になることは間違いありません。
 市は基礎自治体として安全な食品を提供するか、それが出来ないのならば、市民が判断するのに必要な情報、食品の放射能値を知らせる責任があります。人員配置などで困難だというのであれば、少なくとも市民が自主的に放射能値を測る手段として放射線量測定器を設置するべきです。
 市長は、チェルノブイリ現地などで市民が食品を持ち込み、自主的に測っている事例があることを知っていました。西東京市で出来ないわけがありません。市長、放射能を測りましょうよ!

原発のない社会は、私たちの責任で作ろう
 原子力発電は、いわば膨大な原子力利権に群がった政治家、官僚、経済界が札びら攻勢で作り上げた虚構でした。推進に当たっては「安全」が不可欠です。しかし実際の安全を追求するのが困難なので、札びらに物を言わせ、高いギャラで集めた学者、文化人、タレントなどに虚構の安全「安全神話」を吹聴させました。
 その電気を享受してきたからといって気に病む必要はありません。利権に群がった人たち、高額ギャラを受け取った人たちは、私たちの何倍も何十倍も儲けています。その元になっているのは私たちが払った電気料金、そして税金です。私たちへの見返りは放射能でしたね。
 私たちの時代の電気のために、放射能や、百万年単位で管理が必要な核のごみを、孫や子の世代に残していいのでしょうか。私たちがいやだといえば、こんな社会から抜け出すことができます。
 西東京市は東京電力の管内ですから、福島原発の電気を使ってきました。しかし、西東京市自体は浴びるほど使っていません。光熱水費の削減は自治体の経費削減の大きな柱ですから、節約に勤めています。市民の皆さんも有り余るほど電気を使っているわけではありませんよね。いったい誰が何のために使ってきたのでしょうか。宇宙からの写真を見ると、日本はやたら明るく見えます。今、節電によって、街が少し暗くなりました。しかし不都合はありません。だったら、原発に依存しない西東京市は作れます。次の世代に胸を張って手渡せる、そんな西東京市にしていきたいものです。


公共施設の適正配置について
 「公共施設の適正配置等に関する基本計画」が提示されました。合併以来の懸案だったものが、合併特例債を使った新規施設の建設等が終了したことで、それら施設を核にした再配置計画が浮上してきたものです。
 しかし順序が違っています。合併による重複施設や類似施設は目的別に整理統合し、不足の施設等があれば新設で補うというのが本来の順序のはずです。合併特例債を使ったハコモノ建設を進めた挙句、財政上の観点から施設の統廃合を図ると言うのは間違っています。
 財政上の観点からは新規施設の維持管理費を捻出するために集約化、効率化を図るということになるのでしょうが、このまちをどのようなまちにするのか、大型集約型にするのか、小型分散型にするのか、そのためにどのような施設が必要なのかという視点が欠落してしまいます。
 財政上の理由を前面にして維持管理費の縮減を目指した「適正配置」に、はいそうですかというわけにはいきません。

陳情者の意見陳述
 議会開催の度毎に数多くの陳情が出されてきます。中には陳情趣旨の説明をしたいという陳情者もいます。当然です。私も議員になる以前、旧保谷市時代に委員会で陳述したことがあります。陳述は委員会審議の一助になったのではないかと思っています。そうは言っても、市民の発言を認めたくない議員がたくさんいるのも事実です。
 改選前の議会運営委員会で市民の発言を認めるべきではないかと議論されたことがありますが、全体的なルールにはなりませんでした。「西東京市は委員会の判断で市民の発言を認めている。各委員会で判断すべき問題」というのが理由でした。
 各委員会の判断という方便のような制度であっても、隙間ほどの扉が開いています。ぜひ使って、押し開けてください。
 どの議会にあっても、議会への市民参加が現在的な課題になっている昨今、市民の皆さんの手で議会改革を推し進めることができます。市民の皆さんが求めるような議会にしましょう。

財政の話
 市の財源には自主財源と依存財源があります。依存財源の割合が高くなると、その財源を得るために、ますます依存性が高まります。たとえば原子力発電所の立地自治体に電源三法交付金をばら撒くと、自治体は交付金を維持するために原発誘致をさらに進めます。事故があったら近隣自治体が迷惑するのに、そんなことはお構いましに原発をやめられなくなっているのです。モラルハザードというしかありません。
 こんな交付金はなくすべきだし、依存財源に頼った自治体にならないようにしなければなりません。

よくわからない話
 民主党(坂井議員と石塚議員)と納田議員が「議会内会派」を作ると言って、各会派と無所属議員のところにあいさつ回りに来た。「ん?野党宣言しているはずの納田議員と与党民主党が?・・・」と疑問に思ったが、規則どおりに手続きする限り私が関知することではない。
 その後どんないきさつがあったのかわからないが「会派の結成を取りやめた」と伝わってきた。準備に当たった議長と事務局は振り回されて大変だっただろうし、会派の中には委員の配置換えなどに考えを及ばせたところもあったかもしれない。しかしそれもそれだけの話。
 ところが、その後の審議で民主党と納田議員が質疑を「自粛」した。これが良くわからない。議員には権利としての質疑権がある。しかし、それは市民の付託によるものと考えれば、市民に対しては議員の義務というべきだ。
 権利の「自粛」言い換えれば「権利の放棄」はありえても、義務の「自粛」などありえない。自粛という名の「責任の放棄」だ。
 民主党のお二人の議員と納田議員は何を考えているのやら。なぜそんなことになったのか、よくわからない話だった。

庁舎駐車場の有料化
 来庁者用駐車場を有料化する話が進んでいます。買い物や他の用による長時間駐車(買い物駐車等)で、来庁者の駐車場利用に支障が出ています。市はこの状態を解消するためと称して有料化することにしています。資産の有効活用、受益者負担の適正化も目的の中に数えられているようです。私には「行政財産の有効活用は来庁者から幾ばくかの金銭を取ることなのか」「来庁者は受益者なのか」という根本的な疑問があります。
 市は有料化を「単に来庁手段の選択の問題」と説明しています。歩いて来るか、自転車を使うか、一般の公共交通機関を利用するか、車を使うかは選択の問題。公共交通機関を利用する人は交通費を負担しているというわけです。しかし、そんなことを言えば、車利用者も燃料費を負担しています。市は自動車利用の来庁者に過剰サービスしていると考えているのでしょうか。
 有料化で買い物駐車等は減少します。空き待ちをしなくてすむ車利用の来庁者にとってもメリットがあると市は言っています。市が考えているのは業者委託での有料化ですが、業者は利用者が少なければ儲かりません。買い物駐車等を締め出せば、車利用の来庁者から料金徴収する以外に収入はありません。
 もともと、買い物駐車等を締め出すためには来庁者か否かを判別しなければなりません。そのためには人手が必要です。それを省こうというのが今回の有料化なのでしょう。
 業者が儲かり、しかも、市民が納得する、そんな有料化は実現できないだろうと思います。
 うまくいかないと思うからやめたら?とアドバイスしていますが、手続きは進められています。さてどうなるんでしょうか。

議員報酬について
 新任期が始まった1月以降の議員報酬については、私が請求している額との差額を置き去りにして残し、請求分だけを受け取っています。置き去りにした分を市がどのように取り扱うかについて私は感知していません。ただ、この差額については最終的に市に帰属するべきものと考えていますので、そうなるように図っていきます。  さて、2010年度の議員報酬の使い道についてのご報告が遅くなりました。右記のような内容になりましたのでご覧ください。

議員報酬の使い道
(2010年1月〜12月)
事務所賃料   325,000
光熱水費     38,623
拡声器印刷費  539,750
その他印刷費   25,252
通信費     170,565
事務委託料  1,200,000
その他委託料  350,321
資料購入費    16,340
研修費      12,500
消耗品費     28,064
レンタル料    20,160
交通費      14,800
振込手数料     556
       2,741,931

近況のご報告
 前号でご報告した「貧血」が改善(通常人の1/3→2/3)してきて、ずいぶん楽になってきました。ご心配をおかけしましたが、徐々に活動の量を増やしていますのでご安心ください。
 今、西東京市をどんな考えの下に、どんな町にしていくのか、そのためにはどんな施策が必要かなどの検討を進めています。それほど遅くない時期に市民の皆さんにご提示したいと考えています。その際にはぜひご意見等をお寄せください。

原発を廃止しよう!
 東京電力福島第一原子力発電所で起こった事故は広範囲に被害を広げています。今後何年、何十年もの間影響が残り続けます。こんな事態を招きながら、原発を推進してきた人たちは、必死になって原発再開に向けた動きを強めています。福島の被害者がどうなろうとも、新たな被害を引き起こそうとも、自分たちの利益を最優先に追求しようというのです。被害者への冒涜です。
 全国で原発を廃止させるために多くの人たちが声を上げています。西東京でも、デモや講演会、また学習会が行われています。事実を知り、もう安全神話にごまかされることなく、市民の権利として意思表示をし、原子力を永遠に過去のものとして葬りましょう。



どうぞ 森てるおと市民のひろば お越しください
1 11月26日(土)午前10時〜12時 西東京市民会館 第3会議室
2 11月26日(土)午後 7時〜 9時 コール田無 会議室B
3 11月27日(日)午前10時〜12時 保谷こもれびホール 会議室

 「森てるおと市民のひろば」は西東京市にとっての重要な課題について、市民の皆さん同士で話し合っていただくために、森てるおが用意しました。森てるおが知っていることについては十分ご説明しますが、議論には森てるおも参加者の一人として加わります。
 「拡声器」をお届けするのが遅くなり、市民の皆さんからお叱りを頂戴することがあります。森てるおが以前のように配布できるまでには回復していませんので、お届けが遅れたり配布しきれなかったりという事態が発生しています。ぜひとも定期購読くださるか、配布にご協力ください。



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