森てるおの拡声器 <第53号> 2012年12月発行 (html版) ・事務所(自宅) 西東京市北町3-4-5 TEL.042-424-3410 FAX.042-424-3414 ・連絡事務所 西東京市中町2-8-13-102 TEL.042-439-7023 FAX.042-439-7024 最後の一般質問<写真> 西東京市長選挙、1月27日告示、2月3日投開票 森てるお 議員を辞職! 長い間のご支援ありがとうございました。 新たな展開に是非ご理解、ご支援を!詳しくは特別号をご覧ください。 いま、求められているもの 3.11(東日本大震災、原発事故)によって市民の意識は大きく変化し、これまでの政治、行政は根本的に転換することが迫られている。しかし、国の政治、行政は旧態依然の域を出ず、変化の展望は見えてこない。 地方自治体はどうか。「国民」は自治体にとっては顔の見える一人一人の市民だ。被災自治体を見てほしい。国の無策に苦しみながらも、自らの住民を守る努力を続けている。 翻ってみれば、震災の有無にかかわらず、地方行政は少子高齢化の中で、大きな転換を求められていた。バブルの崩壊以降、格差社会が到来し、非正規雇用の増大、賃金の減少、年金の切り下げ、健康保険料や介護保険料の引き上げなどで、多くの市民は疲弊している。こんな中で、復興増税や消費税の引き上げなどの市民負担を強化する策が目の前にやってきている。市民の貧困化の中で最後のセーフティネット、生活保護まで支給額が減額されようとしている。 今、自治体の財政は潤沢ではない。しかし、市民生活を守るためには、生活保護受給者や低所得者層への支援をやめるわけにはいかない。生活保護費の切り下げは「生活保護受給者は少ない金額で生活している。それよりも収入が多いのに文句を言うな」という、一部の富裕層を除いた国民すべてに忍従を迫る国の意思の表れだ。地方自治体が国の受け売りをしていては、とても市民を守ることはできない。 市民生活を下支えするためには、ハコモノから生活へと財政を転換しなければいけない。更にはまちづくりの方向性を市民とともに定め、市民自身が納得する施策を行っていくことが必要だ。どこにどれだけの予算をつけるのか、市民の厳しい監視の下で決めていくことが必要だ。市民が自分たちの現在、未来のために使う予算なのだから。それを可能にするシステムも必要だ。また、市民の総意と異なった施策を行わせないためには、市民が総意を示す機会、住民投票を制度化することが必要だ。 市民がまちの未来を決め、市民が責任をもって担っていく、そんな西東京にすることが求められている。 はなバス はなバスの運賃値上げが検討されている。現在100円の料金を150円に5割アップさせようというのだ。 このコミュニティバスは、保谷市時代に保谷高範市長(当時)が、道が狭くてバスは通せないと答弁したのに対して「幼稚園バスは通っている!」と運行を求めたものだ。 お定まりの収支改善策として値上げを考えたのだろうが、反対方向に作用することは考えていないのだろうか。値上げをすれば乗客数は必ず減少する。通勤手当が全額支給されている人は別にして、50%の運賃値上げは厳しい。だから利用者は必ず減る。体力のない人たちは高くても乗り続けるが、収支の改善にはならない。何のためのバスなのか。 コミュニティバスは高齢者の外出機会を増やして健康維持に役立て、買い物支出が増加するなどの副次的効果がある。 大勢の乗客を運ぶことによって収支を安定させるために、原則的に鉄道の駅を起点や終点にしている。必然的に通勤客が大勢乗る。ところが、健康な通勤客が通勤手段を自転車や徒歩に変えるのは困難ではない。乗るかどうかは当然費用対効果で判断する。150円で今の乗客が乗り続けるか、新しい乗客が増えるのか、もっと考えたほうがいい。 シャトルバス 保谷庁舎と田無庁舎の間をシャトルバスが走っている。1時間に2便だが、間引きの時間帯もあり便利とは言えない。このシャトルバスは、合併直後に、合併による不利益を縮小する策の一つとして私が提案し、行政の施策として導入に至ったものだ。 その庁舎に部署がなく、他の庁舎に行くのにも手段がないと指摘し、名目上は職員の庁舎間移動のためのバス、市民は同乗するという位置づけで運行することになった。事実上、他の庁舎に行くためのものだった。 ところが最近、両庁舎に用のある者しか乗せないと運用が厳しくされていると聞く。合併前までそれぞれの庁舎で済んだのに、合併後に他庁舎でなければ出来ない手続きが出現した状態は、合併して12年経っても解消されていない。運用を厳しくする理由は全くない。 職員の移動用だと声高に説明しているのだが、職員のためなら税金の無駄遣いだ。職員専用の移動用バスなど聞いたことがない。それ自体廃止の対象ではないか。運用を元に戻すように要請している。 坂口市長、三期目を目指すかどうか明言せず! 本会議の一般質問で、多くの議員が市長自身の去就を明らかにするように求めたものの、坂口市長は明言を避けた。「都知事選挙と総選挙の結果も見据えて」という答弁にしても、選挙が終了した今も態度を明確にせず、反故にした。 市長たる者、継続して市政運営に携わるのならば、その構想を明らかにするべきだろう。もし引退するのであれば、意欲ある者の議論を活発化させ、市民が次期市長を選択する条件整備をするべきではないか。そのためにも、相当の期間を残して意思表明するべきだ。直前まで去就を表明しないのは、市民に対して誠実さを欠いている。その程度の人物であったのだろう。引き際を誤って、坂口市長は晩節を汚したというしかない。 補欠選挙の実施へ! 議員が辞職して欠員になると、次の市長選挙の時に補欠選挙が行われます。しかし、辞職が市長選挙の告示日に近すぎると、補欠選挙はできなくなります。法律上の規定で、告示の10日前の時点で欠員があるかどうかが補欠選挙の要件になるからです。 森てるおは、市民にいただいた議席は市民にお返しし、市民に選びなおしの機会を持っていただくべきだと考えています。そうしなければ、次の議員選挙までの残り2年間は、議席が空白のまま、欠員のまま放置されることになってしまいます。 森てるおは2年間もの間、欠員が生じたままの議会にしてはいけないと考えて、補欠選挙が行える時期に辞職することにいたしました。 議会の会期 12月議会が終わった。11月30日に開会して、12月12日に閉会した。会期は13日間、休日を除くと9日間、実質的な審議日数だと実に7日間だった。記憶している限り最短だ。 短かった理由は、多くの議員が都議選や総選挙に応援の予定があったからだろう。 会期の長さについては議案の数と重要度に左右される。仮に短くしたい勢力が多数を占めるようだと、市長に提出する議案の調整をさせ、自分たちも発言機会の調整をして、会期を縮める。今回は、坂口市長が去就を明言していないこともあって、質問しても意味がないということなのか、質問者が絞り込まれて一般質問の日数が短くなった。 また、議会役職の改選が2年単位で行われるため、通常1日ある議会運営委員会が消えた。特別委員会は休会中に開催された委員会から状況の変化がないとして、他の委員会の狭間での短時間開催になった。 結果として7日間の短い議会となった。現状のように、議案や陳情・請願がなければ、ほぼ仕事がないという議会のあり方そのものが問題だと思う。 ★地方自治法の改正で政務調査費が政務活動費へと名称変更されました。また、使い道として新たに「その他活動費」という項目が加わりました。国会等への陳情活動に伴う交通費が想定されているようですが、西東京市議会は必要がないとして条例に盛り込むことを見送りました。「その他活動費」なんて怪しい名称のものはないほうがいい。 ★議長交際費は、これまで市長交際費とは別個の基準で支出されてきました。ところが慶弔費等について、支出の機会が市長交際費と重なる場合に、市長よりも支出額が多くなりバランスが取れないとの指摘を受け、市長交際費と基準を統一することになりました。 市長交際費は、合併前後にその使途を巡って、市民の住民監査請求・住民訴訟を受け、予算を減額、使途を厳しく見直しました。基準の統一は当然です。 学校施設の適正規模・適性配置<小規模校の統廃合について> 「西東京市教育委員会が、都道36号保谷志木線の沿道に位置する、小規模小学校4校の統廃合を計画しているのに、十分な説明も意見の聞き取りもしないで進めるのは納得できない」という市民が5,000名を大きく超える署名を集めて議会に陳情書を出した。 陳情は文教厚生委員会で審査されて、委員会、本会議とも全員の賛成で採択された。当然のことだ。行政がたった一つの案しか持たずに市民に説明しようという、その姿勢が私には納得できない。それだと「話は決まっている、市民はそれを飲め」ということになるのだ。 適正規模・適正配置はこれ一つで終わる話ではない。だったら根本的に解決するのには何が必要かということぐらいもっと研究し、いくつかの選択肢を市民に示し、市民と一緒に考える姿勢がなぜ取れないのか。相変わらず「知らしむべからず、寄らしむべし」なのかと怒りさえ感じてしまう。 近くでは老朽化した中学校と小学校の建て替え問題がある。また、二つの小学校が通りを隔てて向かい合っているようなところもある。なぜ、こどもたちや地域の人たちの気持ちに沿った解決策を探ろうとしないのか。3・11 以後に問われたのは、人と人とのつながりの大切さ、人の気持ちに沿うことが必要だということなのだ。 行政を改革しなければならない。人を大切にしようという時代に、人の気持ちがわからない行政ではどうにもならない。市民と一緒にまちづくりをしようという時代だ。それにふさわしい行政に脱皮してもらわなくてはならない。小規模校の統廃合、もう一度見直しをしよう。 改めて、森てるおの健康について 森てるおが入院、手術をしてから3年半が過ぎました。この間、折に触れて術後の経過をご報告して参りました。それに対し、ご自分が病気治療をされた方々や治療中の方々からは共感のご連絡をいただきました。また、ご心配してくださった多くの方々には感謝申し上げます。 経過報告をお読みになった時のご記憶によって、今なお不調が続いているものと誤解されている方が多いようですので、改めて今の状態をお知らせします。森てるおは元気です。復活しました。 3年目の検診でも転移の兆候は全く見られず、医師からは「5年目も大丈夫だな」という見通しをいただいています。昨年来の貧血も投薬のおかげで改善し、今では、あちこち飛び回っています。そんな場面で出会った方々には、血色もよく元気そうだねと言っていただいています。 節制を重ねて、皆さま方のご期待に沿えるよう努力を続けて参ります。叱咤激励をお願いします。 森てるおと市民のひろばにどうぞお越しください 1 2月23日(土)10時〜12時 保谷こもれびホール 会議室 2 2月24日(日)13時〜16時 西東京市民会館 第5会議室 長い間続けてきました「森てるおと市民のひろば」は、森てるおが用意した、市民の皆さん同士で話し合っていただくための場所でした。このたび、森てるおが議員でなくなるため、今後の「市民のひろば」のありようについては、何よりも、まず大勢の皆さんからのご意見をうかがって、最終的な決断に結び付けたいと考えています。 「拡声器」をお届けするのが遅くなり、市民の皆さんからお叱りを頂戴することが多々あります。先日も「市民のひろばが終わってから届いた!」と、お怒りのお電話をいただきました。議会報告としての「拡声器」は特別号で最後になります。あとを続けてくれる議員が出ることを期待したいのですが。 拡声器のページへ戻る 表紙へ戻る |